演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

ドセタキセル抵抗性去勢抵抗性前立腺癌患者に対する低用量デキサメタゾンの治療成績

演題番号 : P71-11

[筆頭演者]
神波 大己:1 
[共同演者]
寺田 直樹:1、小林 恭:1、山﨑 俊成:1、松井 喜之:1、井上 貴博:1、小川 修:1

1:京都大学医学部附属病院泌尿器科学教室

 

【目的】ドセタキセル抵抗性となった去勢抵抗性前立腺癌患者に対するデキサメタゾンの有効性について検討する。
【対象】2005年1月から2013年6月の間にドセタキセルによる化学療法(ステロイド非併用)を開始された去勢抵抗性前立腺癌患者123症例のうち、ドセタキセルが効果不良となり低用量デキサメタゾン(0.5-1mg/日)に切り替えた42例。
【方法】デキサメタゾン開始12週以降にPSAによる効果判定が可能であった38例について、臨床病理因子とデキサメタゾン開始時からの全生存期間との関連を後方視的に解析した。生存期間はカプランマイヤー法で算出し、群間比較にはログランク検定を用いた。Cox比例ハザードモデルを用いた多変量解析を行い、生存期間に関連する因子を抽出した。P<0.05をもって統計学的に有意と判定した。
【結果】全身治療開始時の病期はC期以下16例、D期22例。グリソンスコア8以下22例、9以上12例、不明4例。デキサメタゾン開始時の年齢は中央値73歳、PSAは中央値184.3ng/mlであった。最良効果では38例中12例(31.6%)に50%以上のPSA低下を認めた。一方、10例(26.3%)ではPSA低下を認めなかった。デキサメタゾン開始からの全生存期間の中央値は13.4ヶ月であった。全生存期間と関連する予後不良因子は、グリソンスコア9以上(HR=2.81、95%CI=1.09-7.39、P=0.03)、デキサメタゾン開始時Hb10.5g/dl未満(HR=3.07、95%CI=1.19-8.20、P=0.02)、ドセタキセル施行回数9回以下(HR=5.43、95%CI=1.91-17.2、P=0.001)、デキサメタゾンによるPSA低下50%未満(HR=11.69、95%CI=2.13-53.9、P=0.0001)であった。PSA低下率別の全生存期間中央値は、50%以上群、50%未満群で各々30.2ヶ月、8.4ヶ月(P<0.0001)であった。
【結論】ドセタキセル抵抗性となった後でデキサメタゾンを開始しても有効な症例が無視できない割合で存在することが確認された。長期のステロイド投与を避けるためにも有効な戦略であると思われた。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:内分泌・ホルモン療法

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