演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

ドセタキセル治療後の転移性去勢抵抗性前立腺癌患者に対するケトコナゾールの治療経験

演題番号 : P71-10

[筆頭演者]
瀧澤 逸大:1 
[共同演者]
ビリーム ウラジミル:1、秋山 さや香:1、小松 集一:1、笠原 隆:1、谷川 俊貴:1、西山 勉:1、高橋 公太:1

1:新潟大学大学院医歯学総合研究科腎泌尿器病態学分野

 

【目的】ドセタキセル治療後の転移性去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)患者に対し、ケトコナゾールによる治療を経験したので報告する。
【方法】CRPC患者に対するケトコナゾールの治療は、当院の倫理委員会の承認を得ており、十分なインフォームドコンセントを行って同意された方のみに施行した。ケトコナゾール600mg/日、低用量のデキサメサゾンを併用した。
【結果】同意を得られたのは3症例であった。
症例1:56歳、初診時PSA28.9ng/ml、cT3aN0M0、Gleason Score 5+4=9。アンドロゲン抑制療法(ADT)後、ドセタキセル療法を3コース施行した。治療中、背部痛が出現し多発性骨転移を認めた。ケトコナゾールの治療前PSA54.30ng/ml、テストステロン25.4ng/dl、AST20U/L、ALT12U/L、ALP271U/L、尿中NTx295.9nmolBCE/mmolCr、治療後4ヶ月時のPSA5.14ng/ml、テストステロン<4.3ng/dl、AST36U/L、ALT55U/L、ALP295U/L、尿中NTx130.3 nmolBCE/mmolCrであった。治療後肝機能障害Grade1を認めているが投与を継続し経過観察中である。PSAは治療前と比較し90.5%低下した。
症例2:60歳、初診時PSA249.3ng/ml、cT3bN0M1b、Gleason Score 4+5=9。ADT後、ドセタキセル療法を3コース施行した。ケトコナゾールの治療前PSA994.86ng/ml、テストステロン8.0ng/dl、AST25U/L、ALT13U/L、ALP667U/L、尿中NTx428.1 nmolBCE/mmolCr、治療後1ヶ月時のPSA708.02ng/ml、テストステロン<4.3ng/dl、AST29U/L、ALT35U/L、ALP627U/L、尿中NTx169.2nmolBCE/mmolCrであった。治療後の肝機能障害はなく、PSAは治療前と比較し28.8%低下した。
症例3:78歳、初診時PSA132.0ng/ml、cT3aN0M1b、Gleason Score 4+4=8。ADT後、ドセタキセル療法を9コース施行した。ケトコナゾールの治療前PSA394.28ng/ml、テストステロン<4.3ng/dl、AST28U/L、ALT22U/L、ALP1018U/L、尿中NTx255.0 nmolBCE/mmolCr、治療後1ヶ月時のPSA1184.54ng/ml、テストステロン<4.3ng/dl、AST22U/L、ALT46U/L、ALP367U/L、尿中NTx390.6 nmolBCE/mmolCrであった。治療後の肝機能障害はなく、PSAは治療前と比較し300%増加した。
【結論】ケトコナゾール治療前の血清テストステロン値が去勢レベルであっても測定感度以下に達していない症例では、ケトコナゾールによるPSAの反応性が見込めると示唆された。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:内分泌・ホルモン療法

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