演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

内科的去勢術における性腺機能抑制の違いについて

演題番号 : P71-5

[筆頭演者]
徳田 倫章:1 
[共同演者]
上田 耕平:1、小林 聡:1、内野 洋志:1、諸隈 太:1

1:佐賀県医療センター好生館泌尿器科

 

【緒言】内科的去勢術として、ゴセレリン、リュープロライド、デガレリクスの3剤が本邦では使用可能である。これらの薬剤によりテストステロン(TS)の産生が抑制されるといわれているが、LHやFSHに対する作用が3剤で異なるといわれている。今回、前立腺癌に対し内分泌療法を行っている症例において、これらの薬剤のテストステロン、LH、FSHに対する影響を検討したので報告する。
【対象と方法】前立腺癌の診断で内分泌療法を行っている179例を対象とした。ゴセレリン46例、平均年齢73.2歳、投与期間6~134か月(中央値34ヶ月)リュープロライド115例、平均年齢74.2歳、投与期間6~165か月(中央値33ヶ月)、デガレリクス投与症例が18例、平均年齢73.9歳、投与期間3~14か月(中央値7.5ヶ月)であった。デガレリクスは4週間製剤、リュープロライド、ゴセレリンは3ヶ月製剤を用いた。これらの薬剤の継続使用中の注射日に、血中テストステロン、LH、FSH濃度を測定した。
【結果】TSに関しては去勢域(0.2 ng/ml以下、0.2~0.5)、0.5 ng/ml以上は、ゴセレリンでそれぞれ91.3、8.7、0%、リュープロライドで94.8、5.2、0%、デガレリクスで83.3、16.7、0%であった。LHに関しては、0.10未満、0.1~0.8、正常値0.8 mIU/ml以上は、ゴセレリンで80.4、19.6、0%、リュープロライドで51.3、43.5、5.2%、デガレリクスで50、50、0%であった。FSHに関しては、0.05未満、0.05~2.0、正常値2.0 mIU/ml以上は、ゴセレリンで4.3、10.9、84.8%、リュープロライドで2.6、3.5、93.9%、デガレリクスで22.2、55.6、22.2%であった。3剤でTSは、ほぼ去勢域に抑制されていた。LHに関しては3剤により大部分の症例で正常値以下に抑制されていたが、FSHに関しては、デガレリクスでのみ77.8%に正常値以下に抑制されていた。
【結論】ゴセレリン、リュープロライド、デガレリクスの3剤は、LHの抑制作用とTSの去勢域レベルまでの抑制作用を認めた。FSHに関しては、デガレリクスのみに抑制作用を認め、ゴセレリンやリュープロライドには抑制作用は認めなかった。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:内分泌・ホルモン療法

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