演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

D2前立腺癌症例に対するDegarelix acetateの臨床的検討

演題番号 : P71-1

[筆頭演者]
向山 秀樹:1 
[共同演者]
仲宗根 啓:1、安冨祖 久明:1、喜友名 正也:2、大城 吉則:3、戸田 隆義:4

1:沖縄南部徳洲会病院泌尿器科、2:沖縄中部徳洲会病院病理、3:琉球大学医学部泌尿器科、4:琉球大学医学部付属病院臨床検査医学

 

はじめに:今回我々は初診時骨転移を有する進行性前立腺癌患者に対してGnRH antagonist であるDegarelix acetate を使用し、その治療効果について臨床的検討を行ったので報告する。
対象:症例は2013年8月より2014年1月の期間中、初診時に骨転移を認めた進行性前立腺癌患者7名で、年齢は57から86歳(平均 75.6 歳)。初診時PSAは 369.5 から 8715.2 ng/ml(平均 1674.9 ng/ml, SD:3105.5 )。Gleason score の合計は8が5名、9が2名、TNM分類はT2が2例、T3が5例で、全症例でリンパ節転移、骨転移を認めた。
治療方法:PSA高値と理学所見(直腸診)、各種画像検査および前立腺生検施行と同時にDegarelix acetate 120㎎ x 2 SC。Methylprednisolone Sodium Succinate 500mg div。Chlormadinone acetate 100㎎ 分2内服開始。 加えてEpinastine hydrochloraide、Prednisolone 5㎎, 抗生剤を1週間投与した。また骨転移に対してはZoledronic acid hydrate, もしくはDenosumabを投与した。
結果:Degarelix acetateは血中テストステロン値を投与前平均値452.6 ng/dl から投与後2週目で平均値 16.3 ng/dl、4週目で平均値 9.5 ng/dl と全症例で著名に低下させた。PSA値は7例中5例で投与後2週目より低下させた。特に治療前血中テストステロン値が300 g/dl 以上の患者では治療開始後2週目でPSA値の50%以上の低下を認めた。
考察:Degarelix acetate は従来前立腺癌の内分泌治療に用いられてきた LH-RH agonist と異なり、初回投与後のテストステロンのフレアアップ現象来さないので、同現象予防のための抗アンドロゲン剤投与期間を必要としない。ゆえに診断直後からの投与が可能なり、進行の早いと考えられる転移を有する前立腺癌に対して可及的速やかな治療が可能となった。前立腺癌の診断から血中テストステロン値を低下させるまでの時間を短縮することで、全生存期間の延長に繋がると考えられる。
まとめ:Degarelix acetate は投与後早期より血中テストステロン値を低下させ、投与前血中テストステロン値の高いアンドロゲン依存性と考えられるD1前立腺癌患者に対して特に有効な治療方法である。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:内分泌・ホルモン療法

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