演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

高齢者の転移性腎癌症例に対する分子標的治療の臨床的検討

演題番号 : P67-15

[筆頭演者]
原田 健一:1 
[共同演者]
宮崎 彰:1、西川 昌友:1、鄭 裕元:1、日向 信之:1、古川 順也:1、村蒔 基次:1、三宅 秀明:1、藤澤 正人:1

1:神戸大学医学部附属病院泌尿器科

 

【目的】70歳以上の転移性腎細胞癌症例に対する分子標的治療の臨床的検討を行った。【対象】2008年5月~2013年12月までに転移性腎細胞癌に対して分子標的治療を導入した166例のうち70歳以上の50例を対象とした。【結果】年齢の中央値は76歳(70~88歳)、性別は男性41例および女性9例であった。腎摘除術は48例(96.0%)に施行され、47例(97.9%)が淡明細胞癌であり、sarcomatoid成分を5例(10.4%)に認めた。MSKCC risk分類では、favorable、intermediateおよびpoor riskが、それぞれ15例(30.0%)、32例(64.0%)および3例(6.0%)であった。サイトカイン療法による前治療は27例(54.0%)に施行され、29例(58.0%)において2nd line以上の分子標的治療が施行された。同時期に分子標的治療を施行した70歳未満の116症例との比較において、MSKCCリスク分類におけるFavorable症例が有意に多く、診断時CRP異常値症例が有意に少なかったが、性別、腎摘除術の有無、組織型、sarcomatoid成分の有無、肺単独転移、肝転移および骨転移の有無に有意差を認めなかった。また、70歳以上群の全生存(OS)の中央値は38.6ヵ月であり、70歳未満群 (31.6ヶ月)と比較し、有意差を認めなかった。有害事象により治療変更を要した症例は、70歳以上群および70歳未満群で、それぞれ15例(30.0%)および27例(23.3%)であった。70歳以上群において、単変量解析にて診断時CRP値、骨転移および肝転移の有無が、OSと有意に相関し、多変量解析にて、診断時CRP値および肝転移の有無が独立したOS予測因子として同定された。【結論】高齢者の転移性腎細胞癌に対しては、分子標的治療により癌制御および安全性のいずれにおいても、比較的良好な結果が得られる可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:分子標的治療

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