演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

宮崎大学における進行性腎癌に対する分子標的治療の実際

演題番号 : P67-6

[筆頭演者]
木田 和貴:1 
[共同演者]
向井 尚一郎:1、北 悠希:1、鬼塚 千衣:1、月野 浩昌:1、上村 敏雄:1、分田 裕順:1、賀本 敏行:1

1:宮崎大学医学部泌尿器科

 

【目的】宮崎大学における進行性腎癌に対する分子標的治療の実際について報告する。

【対象・方法】当院にて2008年6月から2013年12月までに分子標的薬による治療を行った進行性腎癌50例。起算日は初回の分子標的治療開始日、最終判定日は2013年12月31日とし、初回治療と二次治療の治療効果(RECIST v1.1に準ず)を検討した。

【背景・結果】総数50例(男39例、女11例)、年齢の中央値63歳(範囲34-83)、全治療期間は14.9ヶ月(1.4-66.0)、腎摘は39例で施行され、病理診断像はclear cell 31例、non-clear cell 12例であった。初回治療開始時のMSKCCリスクはFavorable14例、intermediate20例、poor15例、T stageはT1 11例、T2 3例、T3 27例、T4 4例であった。有転移症例は46例、3臓器以上の転移は16例でみられ、転移臓器は肺28例、リンパ節26例、骨19例、肝8例の順に多かった。初回治療はTKI群42例、mTOR阻害薬(mTORI)群8例で、患者背景について両群を比較すると組織型に関してTKI群ではclear cellが多かった(TKI 31例、mTORI 3例、p<0.05)。初回治療の内訳はソラフェニブ21例、スニチニブ12例、アキシチニブ9例、テムシロリムス8例であった。二次治療は32例で行われ、初回治療TKI群では28例(TKI→TKI 11例、TKI→mTORI 17例、患者背景に関して両群間に有意差は認めなかった)、初回治療mTORI群では4例(mTORI→TKI 2例、mTORI→mTORI 2例)であった。
全生存期間は中央値17.7ヶ月(1.4-66.0)、1年生存率77%、2年生存率34%。最大治療効果は、初回治療TKI群でPR7例、SD7例、PD26例、不明2例(PR・SD 33.3%)。mTORI群ではPR1例、SD3例、PD3例、不明1例であった(50.0%)。予後因子の検討では、単変量解析で腎摘の有無(p<0.01)、多変量解析でMSKCCリスク(p<0.05)、腎摘の有無(p<0.01)、T stage(p<0.05)で統計的に有意であった。初回治療TKI群28例の無増悪生存期間PFSは中央値294日(95%Cl 224-329)、TKI→TKI群11例で106日(35-254)、TKI→mTORI群で115日(29-243)であり、初回TKI治療後の二次治療PFSにおいて両群間で有意な差は認めなかった(p=0.833)。

【考察】当院における進行性腎癌に対する分子標的治療について、若干の文献的考察を加え報告する。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:分子標的治療

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