演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

骨転移を有する転移・再発乳癌に対するデノスマブの使用経験

演題番号 : P60-14

[筆頭演者]
前田 和成:1 
[共同演者]
井上 由佳:1、北原 正博:1、兼清 信介:1、徳光 幸生:1、前田 訓子:1、吉村 清:1、岡 正朗:1

1:山口大学大学院医学系研究科消化器・腫瘍外科学

 

【目的】デノスマブは、固形癌骨転移による骨転移に対して新たに承認された、破骨細胞分化促進因子(receptor activator of nuclear factor-kB ligand;RANKL)を標的とするヒト型IgG2モノクローナル抗体製剤で、RANKLを特異的に阻害し、破骨細胞による骨吸収を抑制する。今回、当科においてデノスマブを使用した症例をretrospectiveに解析し、考察した。【方法と結果】2012年8月から2014年2月の間に骨転移を有する転移・再発乳癌13例に対し、4週毎デノスマブ(120mg/body)を皮下投与した。患者背景は、年齢中央値65.0才(50~84)、1例のみ男性、原発巣のサブタイプ分類はLuminal type 12例(A 3例、B 5例、Ki67判定困難による分類不能4例)、Triple negative 1例であった。骨以外の転移・再発部位は、リンパ節5例、肺5例、肝3例で(重複あり)、骨転移のみの症例は4例であった。化学内分泌療法の内訳はFUL;4例、LET;4例、ANA;2例、EXE;1例、Cape;4例、EC;2例、DTX;1例、nab-PTX;2例、HAL;1例、VNR;1例であった(重複あり)。初回投与時、鎮痛薬としてオピオイドの投与例はなく、NSAIDsを3例で併用されていた。デノスマブの投与サイクルの中央値は9(2~20)で、効果については、観察期間中の骨関連事象は認めず、骨痛を有していた5例中4例(80%)で症状改善を認めた。デノスマブ治療の重大な副作用である低カルシウム血症に関しては、13例中12例で乳酸カルシウムとビタミンDが投与されており、1例で低カルシウム血症を発症するも、乳酸カルシウムの増量で改善した。顎骨壊死は認めず、副作用で治療を中止した症例はなかった。併用されていた治療薬によって、デノスマブの安全性や有効性に差は認めなかった。【結語】デノスマブは骨痛を軽減する有効な治療で、適切な低カルシウム血症対策を行うことにより安全に投与可能であった。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:支持療法

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