演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

HER2陽性転移・再発乳癌に対するペルツズマブの使用経験

演題番号 : P60-10

[筆頭演者]
渡邊 健一:1 
[共同演者]
萩尾 加奈子:1、馬場 基:1、佐藤 雅子:1、富岡 伸元:1、高橋 將人:1

1:独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター乳腺外科

 

【背景・目的】ペルツズマブは、トラスツマブとは異なるHER2のエピトープに結合し、HER2-HER3ダイマーを中心としたダイマー形成を直接的に阻害する。ペルツズマブとトラスツマブとの併用により包括的なHER2シグナル遮断が可能となる。CLEOPATRA試験の結果から本邦でも承認を受け、2013年9月より日常臨床で使用可能となった。当科ではこれまでペルツズマブ+トラスツマブ+化学療法を8例に対し実施した。その使用経験、安全性、有効性につき報告する。
【方法】ペルツズマブ+トラスツマブ+化学療法を行ったHER2陽性転移・再発乳癌8例が対象。ペルツズマブは初回840mg、2回目以降420mg、トラスツマブおよび化学療法と併用し3週間間隔で点滴静注した。初回はペルツズマブ+トラスツマブを先行、引き続き化学療法剤を投与したが、2回目以降の投与順は可変とした。
【結果】年齢中央値は52.5歳(範囲36~59歳)、PS0が6例、PS1が2例、全例HER2(3+)で4例がER陽性であった。StageIVが3例、再発5例、転移臓器はリンパ節5例、肝4例、骨4例、肺3例、脳と胸膜が各1例であった。治療は1stラインが6例、2nd、7thが各1例で、2例で先行するトラスツマブ+化学療法にペルツズマブを追加した。併用した化学療法はドセタキセル7例、パクリタキセル1例であった。実施コースは1~8コースで中央値は6コースである。2例でドセタキセルのみを6、7コースで中止した。有害事象はグレード3が発熱性好中球減少症2例、肝障害1例で、グレード2以下では下痢を4例にみとめた。最良治療効果はPR6例、SD1例、未評価1例でPD症例はみとめていない。重篤な有害事象、病勢進行はなく全8例で治療継続中である。
【考察】当科での使用経験ではペルツズマブ+トラスツマブ+化学療法は高い奏効率をみとめ、有害事象もマネージメント可能なもののみであった。HER2陽性転移・再発乳癌の早期ラインの治療の第一選択と考えた。濃厚な治療歴がある症例、またBeyond PDでの適応については臨床試験を含む今後の検討が必要である。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:分子標的治療

前へ戻る