演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

当院におけるHER2陽性進行再発乳癌に対するPertuzumab(Per)の使用経験と安全性の評価

演題番号 : P60-2

[筆頭演者]
常泉 道子:1 
[共同演者]
中上 和彦:1、高柳 博行:1

1:地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立総合病院乳腺外科

 

【目的】2013年6月にPerがHER2陽性進行再発乳癌に承認され、当院では9月より使用開始している。当院でのPerの使用経験と安全性について報告する。【対象と方法】2013年9月~2014年2月にPerを使用した16例を対象とした。再発11例、StageⅣ5例、36~73歳(平均62.4歳)、前治療総レジメは1~22 (中央値5)、前治療でのTrastuzumab(Tra)の単剤または化療との併用レジメは0~11(中央値4)、LAP+Cap既使用は11例であった。転移再発臓器は骨/肺/肝/リンパ節/局所/脳は6/6/10/11/3/3例であった。Per併用レジメは全例にTraを併用し、併用化療はDTX/PTX/nabPTX/eribulin 11/3/1/2例であった。アントラサイクリン系(A系)既使用は8例であった。治療効果と副作用に関して検討した。【結果】効果はPR4 SD2 PD8未評価2、奏効率28.5%、CB率42.8%であった。副作用は下痢G1が8例、口内炎G1/2/3 が3/2/1例、皮疹G1が1例、浮腫G2が1例、好中球減少G3/4 が1/1例、発熱性好中球減少症が3例であった。Infusion reaction(IR)は3例中1例、心機能障害1例が重篤であった。重篤なIR症例は初回投与時、Per投与後Tra投与中に嘔吐と呼吸困難SpO2低下を認め酸素投与を行った。予定していたPTXは中止とした。酸素投与で症状改善し帰宅したが翌日39℃の発熱と呼吸苦にて来院、入院治療とした。酸素とステロイドを投与し症状は改善、10日後に退院した。2コースはIRなく投与可能であった。心機能障害の症例は術後1年と再発後4年以上にTraを使用、CAFが有効であったためADMを総投与量470mg/㎡まで使用していた。Perレジメ3コース後、全身倦怠感、浮腫と呼吸困難あり来院。EFは開始前50%→3コース後30%と低下し、入院、心不全治療を施行した。しかし肺・肝転移、胸膜播種など転移巣の進行もあり死亡された。【結語】重篤なIRは1例であったがステロイド、酸素投与で改善、Perの再投与は可能であった。心機能障害に関してはTraの長期投与にPerを追加する場合や、A系の使用歴があり、Per投与前にEFが正常域下限に近い場合はUCGを頻回に行うなどの注意が必要であると思われた。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:分子標的治療

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