演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

術前mFOLFOX6+Cetuximab療法にて病理学的CRが得られた横行結腸癌の1例

演題番号 : P51-5

[筆頭演者]
市川 賢吾:1 
[共同演者]
高橋 孝夫:1、松橋 延壽:1、奥村 直樹:1、久野 真史:1、山田 敦子:1、八幡 和憲:1、棚橋 利行:1、佐々木 義之:1、今井 寿:1、田中 善宏:1、山口 和也:1、長田 真二:1、吉田 和弘:1

1:岐阜大学腫瘍外科

 

症例は60歳、女性。検診で便潜血反応陽性を指摘され、近医を受診した。右側腹部に腫瘤を触知したため、当院紹介受診となった。下部消化管内視鏡検査で横行結腸肝彎曲部よりに1型腫瘍を認め、生検で中分化腺癌と診断された。CT検査では横行結腸に腫瘍を認め、中結腸動脈沿いに多発リンパ節腫大を認めた。肝転移、肺転移は認めなかった。また、PET検査では肝彎曲部から横行結腸にかけての原発巣と傍大動脈領域、上腸間膜動脈領域、回盲部領域のリンパ節にFDGの集積を認め、横行結腸癌、多発リンパ節転移(cT4acN3cM1a(LYM) cStageⅣ)と診断した。領域外リンパ節に転移を認めたことより、まずは術前補助化学療法を行った後に原発巣を切除する方針とした。術前補助化学療法としてmFOLFOX6を開始し、2コース目よりCetuximabを追加して計6コース施行した。6コース施行後のCT検査では、原発巣は軽度の壁肥厚が残存しているのみであり、リンパ節も著明に縮小し、傍大動脈領域を含めて有意な腫大は認めなかった(ycT3N0M0 ycStageⅡ)。最終化学療法施行日から18日目に結腸右半切除術D3を施行した。切除標本では、原発巣に腫瘍消失後と考えられる泡沫状組織球の集簇を認めたが、viableな腫瘍細胞残存は認めなかった(組織学的効果判定:Grade3)。リンパ節に関しても、一部に壊死および泡沫状組織球の集簇を認めたが、リンパ節転移は認めず、pathological CRと診断した。術後経過は良好で、術後第10病日に軽快退院した。手術で郭清していない傍大動脈リンパ節に腫瘍が残存している可能性を否定できない事より、術後はmFOLFOX6+Cetuximabを再開した。今回、mFOLFOX6+Cetuximabによる術前補助化学療法でpathological CRが得られた貴重な症例を経験したので報告する。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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