演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

当科における早期胃癌内視鏡治療後の外科的追加切除11症例の検討

演題番号 : P5-2

[筆頭演者]
森本 純也:1 
[共同演者]
小坂 錦司:1、石井 真梨子:1、平松 宗一郎:1、井関 康仁:1、岩内 武彦:1、西居 孝文:1、鄭 聖華:1、内間 恭武:1、竹内 一浩:1

1:社会医療法人生長会府中病院外科

 

【目的】早期胃癌に対する内視鏡治療の適応は拡大されつつあるが、深達度及び切除断端や脈管侵襲が陽性のために外科的追加切除を行う症例も認める。当科で施行した追加切除例に対して病理組織学的な腫瘍の遺残とリンパ節転移の有無、転帰に関して検討を行った。
【対象】2009年4月から2013年12月までの間に、当院消化器内科で施行した早期胃癌に対する内視鏡治療症例503例(584病変)の内、病理学的に追加切除が必要であり手術を行った11例(2%)を対象とした。
【結果】11例(12病変)の平均年齢は71歳(56-86)、男性9例、女性2例。腫瘍の局在はU/M/L:3/2/7、平均腫瘍径は16.9mm(5-28)、型別分類は0-I/0-IIa/0-IIa+IIc/0-IIb/0-IIc:2/3/1/1/5(UL+病変なし)、組織型はtub1/tub2/pap/por:7/3/1/1であった。超音波内視鏡検査はSM浸潤の可能性のある病変や特殊型病変が対象であった。全例ESD一括切除が行われ、平均切除時間は102min(41-245)であった。内視鏡治療の適応に関しては、胃癌治療ガイドラインの絶対適応病変が6例、適応拡大病変が6例であり、追加切除理由としては、重複もあるが絶対適応病変では深達度SM500μm以上の浸潤4病変、垂直断端陽性1病変、脈管侵襲陽性4病変(ly1/v1:4/2)、適応拡大病変では深達度SM500μm以上の浸潤5病変、垂直断端陽性1病変、脈管侵襲陽性2病変(ly1/v1:2/1)、適応外病変となった1病変であった。手術に関しては開腹手術3例(DG/残胃:2/1)、腹腔鏡手術 8例(LADG/LAPG:7/1)であり、開腹理由としては開腹既往2例、追加で副腎腫瘍切除を行った1例であった。いずれも術後合併症は認めず、術後在院日数は平均10日(8-17)であった。最終病理診断では、全例とも癌遺残、リンパ節転移は認めず、転帰に関しても経過観察中に再発をきたした症例は認めず良好な結果であった。
【結論】早期胃癌に対する内視鏡治療では癌進展範囲の見極めが重要であり、ESDにより癌遺残は減少し、今回の検討でも癌遺残は認めなかった。また当院では高齢者を除き、未分化癌や潰瘍病変に対する適応拡大を若干手控えていることが、今回の検討でのpN陽性症例を認めなかった理由と考察した。内視鏡治療の非治癒切除症例に対し適切にsalvage surgeryを行うことで癌の根治性は保たれ、手技として腹腔鏡下胃切除は術後平均在院日数も短く低侵襲治療として有用であった。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

前へ戻る