演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

HGFにより誘導されたEMT状態での抗癌剤効果の検討

演題番号 : P47-6

[筆頭演者]
福田 賢也:1 
[共同演者]
長田 真二:1、棚橋 利行:1、今井 寿:1、佐々木 義之:1、田中 善宏:1、奥村 直樹:1、松橋 延壽:1、高橋 孝夫:1、山口 和也:1、二村 学:1、吉田 和弘:1

1:岐阜大学大学院医学系研究科腫瘍外科

 

【緒言】癌転移に関連の深いEMT (Epitherial-mesencymal transition)についてそのメカニズムおよび抗癌剤効果への変化を検討した。
【方法】マウス大腸癌細胞株CT26を用い、代表的なEMT誘導因子であるTGF-βとの比較として、HGFによる細胞内シグナルをWestern blottingで、またMTT assayにて抗癌剤への反応を評価した。
【結果】1. TGF-β(5ng/ml)、HGF(20ng/ml)はともに時間依存性にE-cadherinの発現を低下(それぞれ96時間で50.7%、41.3%)、Vimentinを上昇(96時間で3.08倍、2.21倍)させたが、siRNAでc-Metをknock-downした細胞ではHGFによる同変化を認めなかった。2. Notch1はTGF-β添加72時間で32.4%に減弱したが、HGFでは変化がみられなかった。3.β-cateninnはTGF-βで継時的に上昇(96時間で138.7%)したが、HGFでは減少(96時間で57.7%)した。4. EF1/ZEB1はTGF-βにより24時間で184.1%に増強したがHGFでは変化はみられず。5. TGF-βあるいはHGFにてEMTを誘導した状態では、5FU(10μM)単独での98.89%への細胞数減弱に対し、TGF-βで117.96%、 HGFでは73.18%であり、HGF併用にて効果増強が確認され、6. Oxaliplatin(5μM)では単独89.95%に対し、TGF-βで60.03%%、 HGFで91.24%でTGF-β併用のもので強い効果が認められた。7.薬剤耐性メカニズムの一種であるp-NFκBはTGF-β、HGFともに発現は認められなかった。8. HGF投与にてCyclinDおよびCyclinE、E2Fは24時間にてそれぞれ52.05%、63.06%、52.4%に、thymidine synthaseは96時間で56.0%に減弱した。
【結語】HGFはTGF-βと同様にEMTを誘導するが、そのシグナル過程には相違があり、抗癌剤に対する効果の差が示唆された。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:集学的治療

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