演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

進行性腎癌に対するアキシチニブの治療効果を予測する血清バイオマーカーの探索

演題番号 : P28-6

[筆頭演者]
鈴木 直子:1 
[共同演者]
土谷 順彦:1、成田 伸太郎:1、井上 高光:1、齊藤 満:1、秋濱 晋:1、鶴田 大:1、沼倉 一幸:1、佐藤 滋:2、羽渕 友則:1

1:秋田大学大学院医学系研究科腎泌尿器科学講座、2:秋田大学医学部附属病院腎疾患先端医療センター

 

【目的】進行性腎癌の治療における分子標的薬の治療効果は症例によって大きく異なることから、それを予測するバイオマーカーの必要性が指摘されている。我々は血清中のexosomal microRNA(miRNA)と各種サイトカインや増殖因子等の血清蛋白と予後との関連を解析し、アキシチニブの治療効果を予測するバイオマーカーとしての有用性を検討した。【対象・方法】対象は当院で平成24年9月から平成25年2月までに進行性腎癌の診断でアキシチニブを投与した12例(男:女=9:3、年齢中央値67歳)。アキシチニブ投与前と投与4週後の血清からexosomal miRNAを抽出し、リアルタイムRT-PCR(Taqman probe法)でmiR-21、miR-155、miR-210、miR-378の相対量を測定した。内因性コントロールにはmiR-16を用いた。血清蛋白についてはBio-Plex Pro™ Human Cancer Biomarker Panel 1, 16-plexを用い、アキシチニブ投与前と投与4週後の血清中の癌に関わる16種類の蛋白の定量を行った。【結果】アキシチニブ投与前の血清中の各miRNAの相対量を中央値で高値群と低値群の2群に分け、無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)を比較したところ、miR-21、miR-155、miR-378の投与前の相対量が高い群でPFSが有意に延長した(それぞれp=0.046, p=0.045, p=0.045)。また、アキシチニブ投与後のmiRNAの相対量が増加した群と低下した群に分けて比較すると、miR-21の低下群で有意にPFSが延長した(p=0.002)。一方、OSに関してはいずれも有意差を認めなかった。血清蛋白における検討の結果、投与前のPECAM-1、sIL-6R、HGF濃度が高い群で有意にPFSの延長がみられた(それぞれp<0.001, p=0.003, p=0.004)。投与前後の各血清蛋白の濃度変化と予後との間に有意な関連は認めなかった。【結論】治療前の血清exosomal miR-21、miR-155、miR-378の相対量およびPECAM-1、sIL-6R、HGF濃度、また治療前後における血清exosomal miR-21の相対量の変化がアキシチニブの治療効果を予測するバイオマーカーとなり得る。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:バイオマーカー

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