演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

舌癌切除に対し再建術を施行した症例についての検討

演題番号 : P2-15

[筆頭演者]
山川 延宏:1 
[共同演者]
上山 善弘:1、中村 泰士:1、上田 順宏:1、柳生 貴裕:1、青木 久美子:1、山中 康嗣:1、今井 裕一郎:1、桐田 忠昭:1

1:奈良県立医科大学口腔外科学講座

 

【緒言】近年、再建外科をはじめとする各種治療法の進歩により、進行癌においても原発巣の制御率は向上している。今回われわれは、舌癌切除後に軟組織再建術を施行した症例においての検討を行ったので報告する。
【対象】1996年から2011年までの16年間に当科で舌癌に対して、根治手術施行時に再建術を施行した39例を対象とした。
【結果】症例は男性31例、女性8例、平均年齢は57.3歳であった。対象症例中1次症例は35例、再発症例は4例であった。初診時のT分類ではT2症例が20例(early T2:6例、late T2:14例)、T3症例が13例、T4症例が6例で、Stage分類では、IIが2例、IIIが21例、IVが16例であった。原発巣の切除は、舌亜全摘術が8例、舌半側切除術が20例、舌部分切除術が11例に施行されていた。再建材料としては、前腕皮弁が28例、腹直筋皮弁が4例、外側大腿皮弁が3例、peroneal flapが2例、大胸筋皮弁が2例であった。術後トラブルとして移植皮弁の部分壊死を2例に認めた。また、39例中34例に術前治療として40Gy以上の放射線療法と化学療法が施行されていたが頸部感染を2例に認めたのみで治癒不全は認めなかった。対象症例の原発巣制御率は89.7%であった。また、疾患特異的5年累積生存率は68.8%で、全生存率は60.6%であった。
【考察・結論】舌切除後の再建には前腕皮弁が最も多く用いられていた。また、対象症例は半数以上がlate T2以上の症例だったが、原発巣は89.7%が制御できていた。皮弁のトラブルとして2例に部分壊死を認めたがすべて救済できており、遊離皮弁によるトラブルはきわめて少なく有用な治療方法であるといえる。また、対象症例中34例に術前CCRTを施行していたが2例に頸部感染による創部の治癒遅延を認めたのみであった。このことから、術前CCRTは術後の治癒不全等のトラブルの誘因とはなりにくいと考えられる。

キーワード

臓器別:口腔

手法別:手術療法

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