演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

当院歯科口腔外科における重複癌

演題番号 : P2-8

[筆頭演者]
網野 かよ子:1 
[共同演者]
二重 隆史:2、綾田 昌弘:4、中澤 光博:3、濱田 正和:3

1:西宮市立中央病院歯科口腔外科、2:西宮市立中央病院内科、3:大阪大学大学院歯学研究科顎口腔病因病態制御学講座、4:西宮市立中央病院臨床病理科

 

口腔癌には同時性あるいは異時性に重複癌が発生することがある。口腔癌を含む頭頸部癌における重複癌の60~70%は上部消化管または気道の癌であるといわれている。今回私たちは2004年4月から2013年3月までに当院で手術を行った悪性腫瘍患者のなかで、同時性1例、異時性1例、計2例の重複癌を経験したので、若干の考察を加えて報告する。同時性、異時性に関しては各臓器毎に診断基準が異なるが、今回私たちはGluckmanの診断基準を用いた。症例1:初診時年齢63歳、女性。3~4年前より左側下顎歯肉に表面塑造な変化が出現したため、当院歯科口腔外科を受診。当院初診時には肺癌の疑いで他院にて精査中であった。他院呼吸器内科と相談後、当院にて口腔内試験切除を先行し、扁平上皮癌が判明したため、切除術施行した。呼吸器内科も当院に転院し、気管支鏡検査施行され、胸膜播種を伴う肺腺癌と判明。イレッサ内服が開始された。しかし左側下顎歯肉癌手術後、5ヶ月目に右側下顎歯肉に潰瘍出現し、6ヶ月目に右側下顎歯肉癌切除術施行した。現在口腔外科と呼吸器内科で継続して治療中である。症例2:初診時年齢38歳、男性。右側舌癌にて2004年4月に舌部分切除術施行、口腔内の経過は良好であったが、2013年3月に便鮮血陽性判明、4月に内視鏡検査施行したところ、大腸に初期癌が判明し、内視鏡的粘膜切除術が施行され、腺癌と判明した。現在口腔内、大腸ともに経過良好である。近年頭頸部癌症例のみでなく、重複癌の急速な増加がみられ、症例1のように同時に治療を進める必要がある症例は各診療科における検査と治療の順序の進め方の選択は困難で検討を要し、複数の診療科の密な連携が重要になってきている。また重複癌の合併は予後を左右する結果となるため、術前後の検査および経過観察期間の行い方の検討が重要であると考えられた。

キーワード

臓器別:口腔

手法別:診断

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