演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

複数回の術前エコー検査により診断を行った口腔扁平上皮癌頸部リンパ節転移の2症例

演題番号 : P2-6

[筆頭演者]
高橋 喜浩:1 
[共同演者]
河野 辰行:1、山本 哲彰:1、河野 憲司:1

1:大分大学医学部歯科口腔外科学講座

 

頸部エコー検査は、口腔扁平上皮癌頸部リンパ節転移の診断に有用であるとされている。さらに、エコー検査の特徴として、被曝等の侵襲がなく、低コストで繰り返し検査を行うことができることがあげられる。これまでわれわれは、このエコーの特徴を生かし、口腔扁平上皮癌術後の術後経過観察において、後発転移の診断にエコー検査が有用であり、頸部リンパ節後発転移の治療成績向上に役立つと報告してきた。しかし、術前検査におけるエコーでのリンパ節転移診断においては満足のいく診断精度とはなっていない。そこで術前の頸部リンパ節転移診断においても複数回のエコー検査を行いリンパ節の変化をとらえることで診断精度を上げることができるのではないかと考えている。今回、術前に複数回のエコー検査を行うことでリンパ節転移の診断に至った口腔扁平上皮癌2症例についていて臨床的および病理組織学的に検討を行ったので報告する。
症例1:48歳、男性。右側舌縁部扁平上皮癌。初診時エコー検査では、右レベルIに6.9×6.8×6.7mm大、内部エコーを認めないリンパ節をcN0と診断したが、ボーダーラインとして経過観察した。2週間後の再検査にて同じリンパ節が10.4×9.6×8.0mmと増大し、内部エコーの出現も認めたためcN1と診断し、初診から3週間目に舌部分切除、mRNDを施行した。術後の病理組織学的検査でも同リンパ節1個のみに転移を認めpN1の診断であった。
症例2:89歳、男性。右下顎歯肉扁平上皮癌。初診時エコー検査では右レベルIIに13.9×8.4×6.8mm大、内部エコーを認めないリンパ節を認めたがcN0と診断した。高齢であり、全身精査を行い手術可能と判断し、初診から4週間目に再度エコー検査を施行した。同リンパ節は13.3×11.8×10.2mmに増大し、内部エコーの出現も認めたためcN1と診断して下顎骨区域切除、mRNDを施行した。病理組織学的検索ではレベルIに2個、レベルIIに術前診断したリンパ節を含み2個の転移リンパ節を認めpN2bの診断であった。
同じリンパ節の経時的変化を術前にとらえることでエコーによる術前の転移診断精度を高めることができる可能性があると考える。

キーワード

臓器別:口腔

手法別:診断

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