演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

口腔扁平上皮癌(OSCC)におけるmetastasis-associated protein 1(MTA1)の発現意義

演題番号 : P2-2

[筆頭演者]
馬場 貴:1 
[共同演者]
山本 晃士:1、近藤 雄大:1、長井 健太郎:1、上村 洋平:1、山下 善弘:1

1:宮崎大学医学部顎顔面口腔外科学分野

 

口腔扁平上皮癌(OSCC)は全癌中の約1~2%を占めると推定されている。我が国におけるOSCCの5年生存率は50%程度と他臓器と比較して劇的に悪くはない。しかしながらOSCCの治療に関しては、近年になり化学療法や放射線療法の進化が目覚ましいがそれでもなお、5年生存率に顕著な改善は見られない。
その理由としては、強い局所浸潤性とその結果生じる転移が予後を左右していると考えられている。
従って、浸潤転移に関わる治療標的分子の同定や予後予測マーカーが依然求められている。
そこで我々は、metastasis-associated protein 1(MTA1)に注目して研究を行った。
他臓器ではMTA1が高発現していると再発や転移のリスクが高くなる事が知られている。
しかしながら、OSCCにおいてはMTA1の発現と予後との相関は知られていない。
まず我々は、切除OSCC組織を用いてMTA1の発現を臨床病理学的に検討する事で、将来的にMTA1の発現が再発や転移の予後予測のマーカーとして使用できるかの検討を行った。
次に、培養ヒトOSCC細胞株(8種類)を用いてMTA1の発現を確認した。OSCC細胞株のMTA1をsiRNAを用いて一過性にノックダウン(KD)し、コントロール細胞と比較することで細胞増殖、細胞遊走能や浸潤能について比較検討を行った。
癌は周囲マトリックスを分解しながら浸潤・転移していくが、この時に非常に重要な役割をするものにマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)やセリンプロテアーゼ(SP)がよく知られている。そこで、MTA1をKDすることによるMMP、SPやその関連遺伝子の発現変化についても検討を行った。
また、上皮間葉転換(EMT)を引き起こした癌細胞は非常に高転移能を有することが知られている。そこで、MTA1をKDすることによるE-cadherin、Vimentinやその他のEMT関連遺伝子の発現変化についても検討を行った。
本研究では、OSCCの浸潤性増殖におけるMTA1の発現意義について検討を行ったので報告する。

キーワード

臓器別:口腔

手法別:基礎腫瘍学

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