演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

脳転移を来した神経内分泌腫瘍の臨床病理学的検討

演題番号 : P16-9

[筆頭演者]
秋元 治朗:1 
[共同演者]
須田 智宏:1、永井 健太:1、福原 宏和:1、市川 恵:1、深見 真二郎:1、河野 道宏:1、松林 純:2、長尾 俊孝:2

1:東京医科大学脳神経外科学、2:東京医科大学病院人体病理学

 

[はじめに]神経ペプチド産生腫瘍(Neuroendocrine tumor:NET)は膵・消化管および肺を中心として全身に発生、そのmitotic countとKi-67 indexを用いたsimpleな分類(WHO2010)がなされている。我々は当院において組織診断されたNET症例のうち、脳転移を来した症例の臨床病理像をretrospectiveに検討した。
[対象・方法]2008~13の6年間に組織診断された腫瘍を、"Carcinoid"、"Small cell carcinoma"、"Endocrine"、"Neuroendocrine"、"Large cell neuroendocrine carcinoma"などのkey wordで検索し313例のNETを抽出した。臨床記録、画像で脳転移がある症例を集積し、その原発巣、病理分類、転移の病態、治療内容および予後を解析した。
[結果]31例(9.9%)に脳転移を認めた。原発巣は肺が26例(83.9%)で、乳腺、食道、子宮が各1例、原発不明が2例であった。原発巣の病理分類はGrade 2 (Ki-67:3~20%)が3例、Grade 3 (Ki-67:21%以上、Neuroendocrine Carcinoma:NEC)が26例であった。原発巣から脳転移確認までの期間は中央値11.9ヶ月で、脳病変先行が6例あった。単発転移は10例、21例が多発転移であり、画像上の特徴は無かった。脳転移巣の摘出を行ったのは10例、定位放射線照射(GK、SRS)のみ施行は6例で、全脳照射を適宜併用していた。脳転移確定からの生存期間は中央値5.6ヶ月であった。
[考察・まとめ]神経内分泌腫瘍の脳転移について検討した報告は稀少である。膵臓、消化管に関する検討が目立つNETであるが、脳転移を来していたのは肺原発のNECが主であり、膵臓、消化管発生のGrade 2、3のNETは肝臓、リンパ節、骨等への転移が主であった。NET脳転移例の予後は、通常の肺癌脳転移例よりも不良であった。

キーワード

臓器別:脳神経

手法別:診断

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