演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

小腸GIST 5例の検討

演題番号 : P15-11

[筆頭演者]
磯部 秀樹:1 
[共同演者]
浦山 雅弘:1、外田 慎:1、川口 清:1、布施 明:1、太田 圭治:1

1:山形済生病院外科

 

【はじめに】小腸GIST(gastrointestinal stromal tumor)は胃に次いで多いとされるが、早期診断は困難である。当院で経験した小腸GIST 5例について文献的考察も加えて報告する。【対象】2001年1月~2013年12月までに当院で経験したGIST症例は26例で、内訳は胃20例(77%)、小腸5例(19%)、直腸1例(4%)であった。このうち、小腸5例(19%)について検討した。【結果】小腸GIST5例の内訳は男性4例、女性1例、平均年齢は65歳(26~86歳)、発見の契機は下血3例(60%)、腹痛2例(40%)で、発見(診断)媒体としてはいずれもCTであった。占拠部位はいずれも空腸で、Treitz靭帯から15cm~120cmに存在していた。腫瘍径は平均63mm(35~100mm)、すべて管外性発育であった。手術は穿孔のあった腹痛1例に緊急手術を行ったが、他の4例は症状緩和後に待機的手術(うち1例腹腔鏡補助下手術)を行った。いずれも小腸部分切除術を施行した。うち1例は腹膜播種を伴っており、可及的に播種巣の切除を加えた。組織像は5例とも紡錘形で、免疫染色ではc-kitは5例とも陽性であったが、CD34は5例中1例のみ陽性で、他4例は陰性であった。核分裂数は5/50HPF以下が3例(60%)、6/50HPF以上が2例(40%)であった。リスク分類をみると、Fletcher分類ではlow 2例(40%)、intermediate 1例(20%)、high 2例(40%)、Miettinen分類ではlow 2例(40%)、moderate 1例(20%)、high 2例(40%)であった。術後療法としては腹膜播種例を含むhigh riskの2例にイマチニブ投与を施行した。術後観察期間は、5カ月~124カ月(中央値 52カ月)であるが、再発はFletcher分類でintermediate、Miettinen分類でmoderateであった症例1例に、術後2年で腹腔内再発を大網内に認めた。この症例は手術で再発巣を切除、術後イマチニブ投与を行うも皮疹で中止となったが、その10カ月後に肝再発、腹膜播種再発を認めたため、抗アレルギー剤と併用でイマチニブ投与を行った。その結果RECISTでPRを得、肝転移巣は液状化、イマチニブ投与を5年以上継続投与し、再増大は認めていない。小腸GIST5例はすべて生存中である。【結語】high risk症例の小腸GISTにはイマチニブ投与を補助化学療法として施行しているが、Fletcher分類でintermediate、Miettinen分類でmoderateの症例にも再発例があり、イマチニブ投与が有効であったことから、このような症例に対してもイマチニブの補助化学療法を十分考慮すべきと考える。

キーワード

臓器別:GIST(消化管間質腫瘍)

手法別:集学的治療

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