演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

レゴラフェニブにて加療したイマチニブ耐性、スニチニブ耐性の十二指腸GISTの一例

演題番号 : P15-10

[筆頭演者]
武田 裕:1 
[共同演者]
中平 伸:1、桂 宜輝:1、日馬 弘貴:1、新田 佳苗:1、賀川 義規:1、沖代 格次:1、竹野 淳:1、向坂 英樹:1、谷口 博一:1、柄川 千代美:1、加藤 健志:1、田村 茂行:1

1:独立行政法人労働者健康福祉機構関西労災病院外科

 

消化管間質腫瘍(GIST)の治療は外科的切除が第一選択で、再発が確認された場合はイマチニブによる治療が行われるが、イマチニブ耐性の場合は治療に難渋する。今回切除と分子標的治療薬を使用し、長期生存を得られている症例を経験したので報告する。
62歳女性。2004年10月十二指腸GISTに対して膵頭十二指腸切除を施行した。腫瘍は十二指腸背側、膵頭部背側にあり、胆嚢と交通する血管を認めた。最大浸潤径は60x55mm、腫瘍細胞分裂数は5/50HPFで中リスクであった。2006年3月に肝転移を認めイマチニブを400mg/dayにて開始した。2008年11月まではSDであったが、2009年3月よりPDとなり、2009年9月に肝部分切除を施行した。その後イマチニブを継続投与し再発を認めなかった。2011年6月に嘔気嘔吐のためイマチニブを減量後中止した。2011年10月に肝転移再発を認めイマチニブを再開したがPDとなった。2012年7月に肝部分切除を施行したが、2012年9月に肝転移再発を認めた。イマチニブ耐性と判断し2012年9月よりスニチニブを50mg/dayにて開始した。その後血小板減少があり休薬後25mg/dayに減量し継続投与した。肝転移は縮小しSDであった。2013年8月に両下肢の脱力を認め、脊椎多発転移(C3,4,Th2,3,4,9,11,L1,2,S1,2)、左右大腿骨転移を認めた。2013年8月椎弓切除術(Th2,3)を施行した。スニチニブ耐性と判断し2013年10月よりレゴラフェニブ160mg/day 3週投与1週休薬で投与した。投与当初軽度の口内炎と胆管炎を発症したが軽快した。2014年1月まで肝転移はSDであったが、2014年2月に多発脊椎転移が増大し右上下肢の麻痺が発生したため、症状軽減の目的で放射線治療を開始している。
イマチニブ耐性GISTで全身性または局所性でも切除/インターベンションが不能な場合はイマチニブ増量かスニチニブ投与が選択されるが、奏効しない場合はBest Supportive Careとなる。国際共同第3相試験(GRID試験)の結果から2013年8月にレゴラフェニブに化学療法後に増悪したGISTが追加された。本症例では肝転移のSDが得られており、イマチニブ耐性、スニチニブ耐性のGISTの治療選択の拡大が期待される。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:分子標的治療

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