演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

十二指腸Gastrointestinal stromal tumorの臨床病理学的特徴

演題番号 : P15-8

[筆頭演者]
今井 寿:1 
[共同演者]
長田 真二:1、市川 賢吾:1、八幡 和憲:1、棚橋 利行:1、佐々木 義之:1、田中 善宏:1、奥村 直樹:1、松橋 延壽:1、高橋 孝夫:1、山口 和也:1、吉田 和弘:1

1:岐阜大学医学部附属病院腫瘍外科

 

【緒言】Gastrointestinal stromal tumor(GIST)の約半数は胃原発であり、十二指腸原発のGISTは1-4%と稀であり、同じ生物学的な特徴を有する胃GIST症例と比較し術後の再発リスクは高いとされている。今回、当科での十二指腸GIST手術症例を集計し、その臨床経過、病理組織学的特徴について検討した。
【方法】2004年8月から2013年7月までに当科で手術を施行した十二指腸GIST症例を対象とし、臨床経過、治療成績、病理組織学的所見について調査した。また、胃や大腸原発のGIST切除症例との相違についても比較検討した。
【結果】十二指腸GIST手術症例は7例で、年齢の中央値は70歳(42-79歳)、男性4例、女性3例であった。吐血、下血で発症した症例がそれぞれ1例であり、無症状であった残り5例中3例は貧血が契機となっていた。腫瘍部位は第一部が3例、第三部が2例と多く、手術は十二指腸部分切除術が3例、幽門側胃十二指腸切除術が2例で、肝転移を伴った2症例に対しては膵頭十二指腸切除術と肝部分切除術が併施されていた。腫瘍径の中央値は4.7cm(1.3-10.0cm)、であり、MIB-1 indexは83%で10%未満、核分裂像は75%で5/50HPF以下であった。術後のイマチニブ内服症例は2例(29%)で、そのうち1例は術後5ヵ月に肝転移再発を来し、術後4年で他病死したが、その他6例は無再発生存中である。胃GIST症例では、腫瘍径は3.0cm(1.5-5.5cm)、核分裂像は80%で5/50HPF以下、術後イマチニブ内服症例は10%、再発率5%と十二指腸GISTの方が腫瘍径は大きいが、細胞増殖能は同等であった。大腸GISTでは腫瘍径は6.3cm(2.0-10.0cm)、核分裂像は67%で5/50HPF以下、全例術後にイマチニブを内服しており再発症例はなかったが、十二指腸GISTより生物学的悪性度が高い傾向があった。
【考察】当科での十二指腸GIST手術症例は、生物学的悪性度が比較的低い症例が多く、イマチニブによる補助化学療法が行われた症例も少なかったが、比較的良好な治療成績であった。肝転移の同時切除による長期無再発生存症例もあり、転移巣に対しても積極的な外科切除を考慮すべきであると考えられた。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

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