演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

腸閉塞症状により診断された原発性小腸癌の3例

演題番号 : P13-4

[筆頭演者]
棚田 安子:1 
[共同演者]
辻 敏克:1、羽田 匡宏:1、竹原 朗:1、野崎 善成:1、芝原 一繁:1、佐々木 正寿:1、遠藤 直樹:2、村上 望:2

1:日本赤十字社富山赤十字病院外科、2:富山県済生会高岡病院外科

 

原発性小腸癌は消化管原発腫瘍の中でも比較的稀な疾患である。貧血や消化器症状があっても上下部消化管内視鏡検査で特に所見がなければ通常経過観察となってしまうことが多く、小腸癌の多くは進行癌での発見となっている。今回我々は、腸閉塞症状を来たし進行癌となって診断された原発性小腸癌を3例経験したので報告する。【症例1】63歳男性。腹痛、嘔吐で受診され腸閉塞の診断で入院。イレウス管挿入後の消化管造影検査で上部空腸に狭窄を認め小腸癌と診断。小腸部分切除術施行(SSN1H0P0M0)し、術後2年で右肺上葉に転移を認め、右肺上葉切除術(DN1)施行。その後頚部、胸部リンパ節転移、脳転移等を来すも放射線治療、サイバーナイフ治療、抗癌剤治療(Xeloda→XELOX+Bevacizumab→IRIS+Bevacizumab)等集学的治療を行い、現在初回術後5年10ヵ月存命である。【症例2】50歳男性。検診で便鮮血陽性となり上下部消化管内視鏡検査行うも異常なく、翌年貧血にて受診された際にも内視鏡及びCT検査で特に異常を認めず経過観察となった。その半年後、発熱、腹痛、背部痛で受診された際に造影CTで上部空腸に腫瘤と壁肥厚を認め小腸癌と診断。小腸部分切除術+胃空腸バイパス術を行い(SEN3H0P3M0)、術後外来化学療法(mFOLFOX6+Bevacizumab)を行うも徐々に全身状態悪化し、術後22ヵ月で死亡した。【症例3】68歳男性。嘔吐、腹部膨満、体重減少で受診され、造影CTで上部空腸に腫瘤と狭窄を認め小腸癌によるイレウスと診断。減圧の後に小腸部分切除術施行(SEN0H0P2M0)し、現在術後8ヵ月、外来化学療法(XELOX→Xeloda+Bevacizumab→IRIS+Bevacizumab)継続中である。【まとめ】3例とも腸閉塞となってから診断に至っており、診断時既に高度リンパ節転移や腹膜播種を来たしていた。唯一根治術を行い得た症例は、術後肺転移、脳転移などを来たしたが比較的長期生存が得られている。小腸癌の薬物治療に関しては確率されたものはなく一般に大腸癌に準じて行われているが、非治癒切除群は治癒切除群と比較して明らかに予後不良であり、治癒切除が可能な段階での診断が重要であると思われた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:集学的治療

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