演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

Trousseau症候群の2例

演題番号 : P125-2

[筆頭演者]
衣笠 章一:1 
[共同演者]
永田 真知子:1、荒井 啓輔:1、加藤 祥穂:1、阿部 紘一郎:1、常見 幸三:1、中村 毅:1

1:兵庫県立加古川医療センター外科

 

Trousseau症候群は悪性腫瘍に伴う凝固機能亢進により多発脳梗塞などをきたす病態として知られており、その機能予後、生命予後は不良とされている。今回我々は胃癌術後および大腸癌化学療法中に多発脳梗塞をきたした2例を経験したので報告する。
(症例1)67歳女性。胸焼けと嘔吐を主訴に近医を受診し内視鏡検査にて胃癌と診断され当院紹介となった。11年前から高脂血症の既往があり、40年間1日15本の喫煙歴があった。幽門側胃切除術および胆嚢摘出術を施行し病理診断は印環細胞癌、T4aN3bP0M1(CY1) fStage IVの診断であった。術後2日目に左片麻痺症状が出現しMRIにて右前大脳動脈領域、左穿通枝領域、小脳半球などに多発脳梗塞を認めるもMRAで主要血管の狭窄は認めなかった。Dダイマーは45.1μg/mlと上昇していた。ヘパリンを開始しエダラボンを併用した。ヘパリンはワーファリンに変更しリハビリ後退院となった。術後10ヶ月現在外来化学療法加療中である。(症例2)71歳男性。S状結腸および多発肺転移にて4年10ヶ月前にS状結腸切除術を施行しその後化学療法を継続してきた。糖尿病のためインスリン治療も行っている。喫煙は手術を受けるまでの45年間1日20本吸っていた。2ヶ月前までFOLFIRI+bevacizumab療法を行っておりDダイマーも軽度高値で横ばいであった。その後FOLFIRI+cetuximubに変更となった。右片麻痺を訴え来院した際にはDダイマーが25.8μg/mlに著増していた。MRIで両側小脳半球、大脳半球に梗塞を認め、やはりMRAで主要血管の狭窄は認めなかった。
ヘパリンとエダラボンを開始しヘパリンはワーファリンに変更した。この間に転移巣は増悪したが化学療法を再開し経過観察中である。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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