演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

当院でのStageⅣ大腸癌に対する治療成績の検討

演題番号 : P12-6

[筆頭演者]
久松 雄一:1 
[共同演者]
川久保 英介:1、橋本 直隆:1、宮崎 充啓:1、福田 篤志:1、山懸 基維:1、園田 孝志:1

1:社会福祉法人恩賜財団済生会唐津病院外科

 

はじめに】大腸癌治療は近年大きく進展しており、特に化学療法は静注5-FU/l-ロイコボリン(LV)を基本に、L-OHP (FOLFOX)やCPT-11(FOLFIRI)、あるいは分子標的薬(Bevacizumab、Cetuximab、Panitumumab)を追加するレジメンが行われている。切除不能大腸癌であっても、化学療法によって腫瘍が縮小して切除が可能になることで、生存期間は飛躍的に延長し、StageIV大腸癌の2年生存率は約40%に延長した。
目的】当院におけるStageIV大腸癌に対する手術や化学療法などの治療成績を検討した。
対象】2008~2013年の間、当院で大腸癌StageIVと診断した43例のうち、手術や化学療法を行った37例。
方法】治癒切除不能因子や手術方法、化学療法のレジメンを検討した。さらにKaplan-Meier法により生存時間を解析し、1~3年の全生存率を検討した。
結果】男性:20例、女性17例、平均年齢は69.6歳であった。原発腫瘍部位は上行結腸:7例、横行結腸:2例、下行結腸:5例、S状結腸:12例、直腸:11例。治癒切除不能因子は肝:24例、肺:5例、播種:8例、遠隔リンパ節:5例(重複あり)。原発巣の切除を施行した23例の適応は、緊急手術として、イレウス:13例、疼痛緩和:3例、穿孔:2例であり、化学療法による腫瘍縮小のため転移巣を含めて切除可能となったのは、5例であった。化学療法1st lineはFOLFOX:19例、FOLFIRI:5例、CapeOX:9例、LV/5-FU:2例、その他:2例、分子標的薬追加:24例(Bmab:23例、Pmab:1例)であった。また緊急手術例における1st line継続の中央値は6(4-17)コースであった。観察期間の中央値441日において、全生存率に関しては、1年:84.1%、2年:57.3%、3年27.1%であった(生存:20例、死亡:17例)。
まとめ】当院での大腸癌StageIV患者の原発巣に明らかな偏りはなく、肝転移の症例を多く認めた。化学療法の1st lineはL-OHPを併用したものが多数であり、また分子標的薬が多くのレジメンで併用されていた。手術治療や化学療法による集学的治療によって2年全生存率は高かったものの、予後は2年と3年の生存率に大きな差を認めた。
結語】当院におけるStageIV大腸癌に対する治療成績は比較的良好であり、手術治療や化学療法の戦略を検討することによって更に予後が延長することが期待できる。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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