演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

inflammation-based factorを併用したリスク分類とStage Ⅳ大腸癌の予後

演題番号 : P12-4

[筆頭演者]
前田 清:1 
[共同演者]
渋谷 雅常:1、永原 央:1、大谷 博:1、六車 一哉:1、田中 浩明:1、櫻井 克宣:1、池谷 哲郎:1、菅野 兼史:1、豊川 貴博:1、天野 良亮:1、木村 健二郎:1、井上 透:2、西口 幸雄:2、平川 弘聖:1

1:大阪市立大学大学院医学研究科腫瘍外科、2:大阪市立総合医療センター消化器外科

 

[はじめに] 化学療法をはじめとする集学的治療の進歩によりStage IV大腸癌の治療成績も飛躍的に向上し、治療開始後2年以上の長期生存例も稀ではない。しかしながら一方では未だ、治療が奏効せず、予後不良な症例も少なからず存在する。近年、固形癌の予後予測にGlasgow prognostic score (GPS)や好中球リンパ球比(Neutrophil to lymphocyte ratio: NLR)といった宿主の全身性炎症反応を反映するinflammation-based prognostic scoreが有用であるとされている。今回、これらの因子および従来の臨床病理学的因子を組み合わせたリスク分類を用い、Stage IV大腸癌の予後を検討した。
[対象] 2002~07年に姑息的原発巣切除術を行ったStage IV大腸癌100例について検討した。臨床病理学的諸因子、performance status (PS)、GPS、NLRと予後との関係を検討した。
[結果]単変量解析ではPS≧2、壁深達度(T4)、複数臓器への遠隔転移(M1b)、GPS、NLRを有する症例は有意に予後不良であった。さらに多変量解析を行ったところ、PS、M1b、GPS、NLRが独立した予後のリスク因子であった。これら4因子のうち、3因子以上を有するhigh-risk群、1~2因子を有するintermediate-risk群、4因子を全く有さないlow-risk群に分類し、予後を検討した。Median survival timeはhigh-risk群 5ヶ月、intermediate-群21.5ヶ月、low-risk群37ヶ月と3群間に有意差があり、予後の層別化が可能であった。原発巣切除後の治療を3群間で比較すると使用した化学療法や分子標的薬については差はなかったが、化学療法後に遠隔転移が切除可能となったConversion症例はhigh-risk群では認められなかったが、intermediate-risk群4例、low-risk群4例に認められた。
[結論] PS、M1b、GPS、NLRを用いたリスク分類は術前に判定可能であり、Stage IV大腸癌の予後を予測する上で有用と思われた。とくに、intermediate-risk群、low-risk群では積極的な化学療法、遠隔転移巣切除により長期予後を期待できる可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:集学的治療

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