演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

市中病院におけるStageⅣ大腸癌の治療の現況

演題番号 : P12-1

[筆頭演者]
内間 恭武:1 
[共同演者]
西居 孝文:1、井関 康仁:1、石井 真梨子:1、平松 宗一郎:1、岩内 武彦:1、森本 純也:1、小坂 錦司:1、鄭 聖華:1、竹内 一浩:1

1:社会医療法人生長会府中病院外科

 

【緒言】他臓器転移を伴う大腸癌は、新規抗癌剤の登場により多くの臨床試験で生存期間の延長が報告されている。しかし報告が多くガイドラインも頻回に更新されるため治療法が混沌としているのが現状である。今回我々は、市中病院におけるstageⅣ大腸癌の治療戦略、現況を報告する。【方法】cetuximabが本邦で使用可能になった2008年9月から2013年12月までに加療を開始した大腸癌537例中stageⅣ症例55例について治療方法、OS、PFS、RR等の短期成績を検討した。【症例】平均年齢64.3歳、男性31例・女性24例、PS0 53例・PS1 2例、結腸癌33例・直腸癌22例、組織型tub1 20例・tub2 30例・por 3例、kras遺伝子は43例に検査し wild 31例・mutation 12例であった。転移部位は、肝転移37例・肺転移14例・遠隔リンパ節転移22例・腹膜播種19例であった。【治療法】初回手術は52例(原発切除28例、人工肛門/bypass 21例、ステント2例)施行した。主な化学療法1st lineは XELOX/FOLFOX/SOX+bevacizumab 31例・FOLFOX/FOLFIRI+cetuximab 6例・FOLFOX+panitumumab 6例であった。5例に化学療法後原発巣または転移巣切除した。主な2nd lineはFOLFIRI+Bmab7例、Cmab併用化学療法8例、FOLFOX+Bmab 2例であった。【成績】OS中央値731日、PFS中央値482日、RR 78.3%であった。kras遺伝子のwildとmutationとの比較では、PFS中央値(wild 482日・mutation 432日p=0.31)OS中央値(wild 856日・mutation444日p=0.14)とwildに長い傾向があるが有意差はなかった。【考察】当院での検討では、臨床試験で報告されているOS・PFS中央値と同等の成績であった。Kras wild症例は、化学療法の選択肢が多いためOS中央値856日と良好な結果であった。【結語】現在我々は、原発巣と転移巣も切除可能であれば手術で切除を行い、転移が切除不能で貧血・穿孔・腸閉塞合併症を起こす可能性がある場合は原発巣切除もしくは人工肛門・bypass手術を施行後化学療法を施行する。 kras 遺伝子wildでconversionにより切除が期待できる場合は、FOLFOX+Pmab、kras遺伝子 wildで腫瘍量が多い場合や腫瘍随伴症状がある場合は1st line FOLFIRI+Cmab、2nd line FOLFOX+Bmabを施行している。その他は1st line XELOX/FOLFOX/SOX+Bmab、2nd line FOLFIRI+Bmabを施行している。今後は、kras遺伝子およびnras遺伝子により個別化治療を施行できるが、mutation症例に対する治療も検討が必要と思われた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

前へ戻る