演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

遺伝性平滑筋症および腎細胞癌の一家系

演題番号 : P109-6

[筆頭演者]
安住 誠:1 
[共同演者]
堀 淳一:1、岩田 達也:1、蘆田 真吾:2、執印 太郎:2、柿崎 秀宏:1

1:旭川医科大学腎泌尿器外科、2:高知大学医学部泌尿器科

 

【背景】遺伝性平滑筋症および腎細胞癌は、クエン酸サイクルにおいてフマル酸および水とリンゴ酸の相互転換を可逆的に触媒する酵素であるフマル酸ヒドラターゼをコードするFH遺伝子の変異に起因する常染色体優性遺伝性疾患であり、skin leiomyomaや子宮筋腫、一部の家系では2型の乳頭状腎細胞癌等の多彩な病像を示す。遺伝性平滑筋症および腎細胞癌の一家系を経験したので報告する。
【症例】54歳男性。高血圧、高脂血症で近医通院中。定期エコー検査で左腎異常陰影を指摘され、2013年5月紹介受診。CTで左腎に直径10㎝の血流豊富な腫瘤性病変を認める。他部位に転移なし。2013年7月経胸腹的根治的左腎摘除術施行。病理診断はclear cell carcinoma, G2, INFα, v0, ly0, pT2aであった。父親および同胞(姉)二人に腎癌手術歴があるため、VHL遺伝子およびFH遺伝子をダイレクトシークエンス法にて調べたところ、FH遺伝子のexon2に193 G to Aのミスセンス変異(D65N)が認められた。VHL遺伝子に関しては、異常が認められなかったため、さらにMLPA法を行ったが、遺伝子変異は認められなかった。術後6か月時多発肺転移が明らかとなり、インターフェロンを開始し、現在治療継続中である。【結語】本症例は本邦三家系目の遺伝性平滑筋症および腎細胞癌であった。遺伝性平滑筋症および腎細胞癌は極めてまれな疾患ではあるが、家族性に腎癌を発症している場合、von Hippel-Lindau病らとともに想起すべき疾患の一つである。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:ゲノム・遺伝子

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