演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

当院で施行した腎腫瘍性病変に対する経皮的針生検の臨床的検討

演題番号 : P109-2

[筆頭演者]
朝隈 純一:1 
[共同演者]
山田 謙太郎:2、川口 真:1、磯野 誠:1、辻田 裕二郎:1、黒田 健司:1、佐藤 全伯:1、堀口 明男:1、瀬口 健至:1、伊藤 敬一:1、新本 弘:2、加地 辰美:2、浅野 友彦:1

1:防衛医科大学校泌尿器科、2:防衛医科大学校放射線科

 

【目的】腎腫瘍性病変に対する腫瘍生検は、従来、画像診断が困難な症例に対して施行されてきたが、最近では、外科的切除不能症例に対する薬剤選択の決定や小径腎腫瘍に対するラジオ波焼灼術(RFA)時の組織型の確認のために行われている。今回、当院で施行した腎腫瘍性病変に対する経皮的針生検をレトロスペクティブに検討した。【方法】2004年4月から2012年12月までに防衛医科大学校病院で施行された44例(46 腎)の腎腫瘍生検を対象とした。生検は、超音波またはCTガイド下に経皮的に16Gもしくは18Gの生検針を用いて組織を採取した。【結果】生検を施行した44例は男性33例、女性11例。平均年齢は71.7歳。46腎の腫瘍最大径は平均57.0mm。生検理由は転移性腎腫瘍の疑いなど他悪性腫瘍との鑑別が9腎、尿路上皮癌との鑑別が9腎、外科的切除不能で分子標的薬等選択決定前が13腎、血管筋脂肪腫との鑑別が2腎、小径腎腫瘍に対するRFA時に行った生検が13腎であった。RFA時を除いた生検33腎の平均腫瘍最大径は70.2mm。29腎(87.9%)において診断可能であり、病理診断は淡明細胞型腎細胞癌17腎(強く疑う1腎)、乳頭状腎細胞癌1腎、紡錘細胞型腎細胞癌疑い1腎、尿路上皮癌4腎(強く疑う2腎)、その他の悪性腫瘍4腎(悪性リンパ腫1腎、膵癌1腎、食道癌1腎、形質細胞腫1腎)、平滑筋腫1腎、IgG4関連硬化性疾患1腎であり、診断不能は4腎であった。生検後は病理組織診断に基づき治療を行った。診断不能であった4腎のうち2腎はともに浸潤傾向の強い転移を有する腎腫瘍であり、病勢の急速な進行により死亡され、他の2腎は悪性腎腫瘍として腎摘除術を行い、それぞれMALTリンパ腫と淡明細胞型腎細胞癌の最終病理組織診断であった。RFA時に施行した小径腎腫瘍13腎の平均腫瘍最大径は23.5mm。11腎(84.6%)において診断可能であり、病理診断は淡明細胞型腎細胞癌7腎、嫌色素性腎細胞癌1腎、オンコサイトーマ1腎、平滑筋腫1腎、IgG4関連硬化性疾患1腎であり、診断不能は2腎であった。経皮的針生検に伴う合併症として、輸血を要した出血はなく、腫瘍の播種も認めなかった。【考察】腎腫瘍性病変に対する経皮的針生検は、比較的安全に施行できることから、画像診断で診断に苦慮した場合に、治療方針を決定する上で有用と考えられた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:診断

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