演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

乳癌補助化学療法に伴う発熱に対するリスク評価を行わない外来経口抗菌薬治療の認容性

演題番号 : P103-9

[筆頭演者]
木村 光誠:1 
[共同演者]
冨永 智:1、碇 絢菜:1、前沢 早紀:1、佐藤 七夕子:1、寺沢 理沙:1、藤岡 大也:1、田中 覚:1、岩本 充彦:1、内山 和久:1

1:大阪医科大学一般・乳腺・内分泌外科

 

【目的】化学療法に伴う発熱性好中球減少症への対応として本邦ガイドラインでは発熱時に診察のうえリスク評価をおこない治療する方針が推奨されている。しかし乳癌補助化学療法では事前に抗菌薬を処方し発熱時にリスク評価を行こなわず服用させる方法もおこなわれている。今回同方法の認容性を検討した。【方法】2011年から2013年まで当院で外来補助化学療法を施行した乳癌症例に対して、レジメン、発熱頻度、転帰を後ろ向きに解析した。全例に対して化学療法施行後38度以上の発熱の際には事前に処方した抗菌薬(2011年はシプロフロキサシン、2012年以降はレボフロキサシン)を3日間内服し、解熱しない場合は受診するように説明した。【結果】症例数は131例、平均年齢54歳(25-77)。全例手術可能乳癌。化学療法の内訳はFEC100 (epirubicin 100 mg/m2, 5-fluorouracil 500 mg/m2 and cyclophosphamide 500 mg/m2 every 21 days)が17例、FEC100+タキサン (71例がdocetaxel (DOC) 75 or 100 mg/m2, 12例がnab-Paclitaxel)が82例 (trastuzumab(H)併用21例)、TC (docetaxel 75 mg/m2 and cyclophosphamide 600 mg/m2 every 21 days)が25例 (H併用4例)、TCH (docetaxel 75 mg/m2, carboplatin AUC6 and H every 21 days)が5例、DOC+Hが2例。G-CSFや抗生物質の予防投与なし。131例にのべ793回の化学療法が施行され、54例(41.2%)74回(9.3%)に38度以上の発熱がみられた。レジメ毎の発熱頻度はFEC29.4%、FEC+タキサン43.9%、TC40%、TCH40%、DOC+H50%であった。発熱した54例は抗菌薬を内服することで43例(79.6%)が解熱し予定通りその後の治療を継続できた。解熱せず外来受診した症例が11例(20.4%)であり、このうち7例が低リスクと判断され外来治療にて改善。4例が高リスクと判断され入院加療にて改善した。
考察】乳癌補助化学療法において、化学療法に伴う発熱への対応として事前に抗菌薬を処方し発熱時にリスク評価を行わず服用させる方法は、安全性を保ちつつ受診回数を減らせる有効な治療方針と思われる。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:化学療法

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