演題抄録

臓器別シンポジウム

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

頭蓋内胚細胞腫瘍の次世代臨床試験にむけて

演題番号 : OS7-2

[筆頭演者]
寺島 慶太:1 

1:国立成育医療研究センター小児がんセンター脳神経腫瘍科

 

主として小児から若年成人の松果体やトルコ鞍上部に発生する中枢神経系胚細胞腫瘍は、組織学的にgerminoma、yolk sack tumor、choriocarcinoma、embryonal carcinoma、teratomaに亜分類され、 複数の亜型が腫瘍内に存在する混合型も稀ではない。本腫瘍は臨床的にgerminomaとnon-germinomatous germ cell tumor(NGGCT)に大別され、異なった治療を行うのが一般的である。予後がよいgerminomaに対しては、臨床試験によって放射線療法の軽減に成功し、最近では化学療法を併用しQOLを重視した治療法の開発に重点がおかれている。一方、予後が悪いNGGCTに対しては、積極的な化学療法と全脳全脊髄放射線療法の併用により、生存率の一定の改善が近年認められている。
欧米に比べて本腫瘍の発生率が著しく高い日本が、治療開発において世界をリードしてきた歴史があるが、近年欧米やアジアでも本腫瘍の大規模な臨床試験が行われ、効果的な治療法や予後予測因子などに関して、新しい事実もわかってきた。現在日本では脳神経外科医を中心としたグループと小児腫瘍科医を中心としたグループによる2種類の異なる臨床試験が行われているが、新たな治療戦略に結びつく有用なclinical questionの答えを導き出すことができる試験とは必ずしも言えない。
国内外の臨床試験の最新の情報を分析し、日本の次期臨床試験で問うべきclinical questionを明らかにし、その方法についてシンポジウム参加者とともに考えたい。

前へ戻る