演題抄録

臓器別シンポジウム

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

ベラルーシ共和国における内視鏡補助下甲状腺手術

演題番号 : OS3-2

[筆頭演者]
清水 一雄:1 
[共同演者]
杉谷 巌:1、五十嵐 健人:1、岡村 律子:1、長岡 竜太:1

1:日本医科大学内分泌外科

 

チェルノブイリ原発事故により放射能に汚染されたベラルーシ共和国で大量に発症した小児甲状腺癌に対する医療支援を1999年から行っている。その検診時、2007年に発見した20歳女性の甲状腺微小癌症例を本学に招き当科で内視鏡補助下甲状腺手術(VANS法)を行った。この手術がきっかけとなり、その後現地で第一例のVANS法を2009年に施行以来、8例の手術を現地で行っている。今までの症例と本法の改良工夫、有用性につき報告する。

対象と方法:操作腔は前胸壁で開襟衣類で隠せる位置に3.5cmの斜切開を置き前頸部吊り上げ法にて手術操作くうを作成した。5mm, 0度のカメラを側頸部から挿入し視野を得た。対象は現地検診の細胞診で良性又は濾胞性腫瘍、微小乳頭癌8例でこれらに対し手術時間、出血量、摘出腫瘍の大きさ、病理診断を,当施設で行った最近の甲状腺内視鏡手術33例と比較検討した。

結果:男女比は1:7、年齢は24~56歳。病理結果は微小乳頭癌1例、濾胞腺腫6例、腺腫様甲状腺腫1例であった。腫瘍径は1~4.9cm、出血量は1~350ml、手術時間は58~205 minであり、当科で施行した最近の症例と比べて出血量、手術時間に統計学的有意差を認めなかった。

考察:
言語、手術機器類、および環境の異なる場所でのVANS法は、その環境に対応した術式が可能であった。
当科での甲状腺内視鏡手術を供覧しつつ放射線障害と甲状腺癌発症のメカニズムにも触れながら本術式の改良と利点を述べる。

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