演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

急性期病院緩和ケア病棟としての役割を果たすための取り組み

演題番号 : O97-4

[筆頭演者]
舩木 康二郎:1 

1:富山市立富山市民病院緩和ケア内科

 

【目的】当院は地域がん診療連携拠点病院、地域医療支援病院に認定された地域の中心を担う急性期病院である。県内に緩和ケア病棟が2施設であることもあり当院の緩和ケア病棟は当院だけでなく地域全体に開かれた病棟である必要があると考える。2009年開設時の当病棟は、『悪性腫瘍と診断され積極的治療を行わない患者を対象とする』という入院基準であり病態や症状、生命予後に関わらず入院相談の順に入院するという体制であった。しかし入院希望患者の増加に伴い慢性的に長期の入院待機が続き入院を待つ間に病状が進行する患者や入院できずに死亡する患者も増え、当病棟が充分な役割を果たせていないと考えるようになった。そのため2013年1月から入院基準に『がんに伴う苦痛があること』を追加し、また入院判定会議で検討し入院必要度の高い患者から入院することとした。更に院内外の医療従事者にそれらの情報を周知し緩和ケア病棟に適切な時期に入院できるような紹介方法を依頼した。これらの取り組みによる効果を検討し考察を行ったので報告する。【方法】入院基準変更前後の2012年と2013年で、それぞれ1年間に入院相談を行った患者と1年間の当病棟の入院実績について調査し比較を行った。【結果】入院相談数と入院相談時に入院を希望した患者数は2012年の入院相談124名中入院希望は78名(63.0%)、2013年の入院相談137名中入院希望は60名(43.8%)で入院相談時に入院を希望した患者の内実際入院可能であった患者は2012年54名(69.2%)、2013年47名(78.3%)であった。入院可能であった患者の入院相談から入院までの日数は2012年が6-71日(平均26.7日)、2013年が0-44日(平均11.6日)で入院相談から10日以内での入院は2012年10名(18.5%)2013年28名(60.0%)で30日以上での入院は2012年22名(40.7%)2013年入院2名(4.3%)であった。緩和ケア病棟の新規入院患者数、平均在院日数、年間延べ入院患者数は2012年84名、28.3日、延べ4466名、2013年105名、23.3日、延べ4589名であった。【考察】緩和ケア病棟の入院基準を変更し、入院判定会議による入院必要度に応じた入院を行うことで入院待機日数が短縮し入院可能患者が増加した。院内外の医療従事者へ広報した効果もあり入院相談時にすぐに入院することを希望する患者が減り、より適切な時期に必要な患者に入院してもらうことが可能となった。

キーワード

臓器別:その他

手法別:緩和医療

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