演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

切除企図胆管癌に対する術前化学放射線療法の安全性 -Ⅱ相試験25例の検討

演題番号 : O73-5

[筆頭演者]
片寄 友:1,3 
[共同演者]
中川 圭:1,3、吉田 寛:3、林 洋毅:3、森川 孝則:3、水間 正道:3、岡田 良:3、江川 新一:4、元井 冬彦:3、海野 倫明:1,2

1:東北大学大学院統合癌治療外科、2:東北大学大学院消化器外科、3:東北大学医学部肝胆膵外科、4:東北大学災害科学研究所

 

【目的】胆管癌の予後向上には局所制御が重要であるが、腫瘍の近傍には肝動脈あるいは門脈、さらには肝および膵が隣接し、宿主側因子の面から根治切除が困難な場合がある。そこで、われわれは局所制御を目的として放射線療法に期待して、切除企図症例に対して術前化学放射線療法(Neoadjuvant chemoradiation therapy for cholangiocarcinoma:以下NACRAC) を施行している。今回われわれは、2008年からのII相試験の登録を終了し、NACRACの安全性を検討した。
【方法と対象】NACRACのレジメは、体外照射を45Gyと塩酸ゲムシタビン(600mg/m2)である。II相試験は2008年より開始し、2013年12月で登録を終了した。主要評価項目は組織学的根治度、副次的評価項目は、安全性や組織学的効果などであり、今回登録症例の安全性を検討した。
【結果】5年間で25例を登録した。25例術前化学放射線療法を施行し、肝転移、腫瘍の進展、心不全にて手術出来ず22例が手術施行した。手術例2例が癌性腹膜炎にて切除不能で、20例を切除した。最終的に1例が病理結果にて膵癌と診断された。術前の安全性は25例にて、効果と周術期の安全性は19例にて検討した。放射線治療は1例が34.2Gyとなった以外24例完遂した。化学療法は、塩酸ゲムシタビンは95%以上投与可能であった。術前治療中のGrade 3および4の有害事象は、好中球減少、白血球減少、血小板減少などで、致命的な有害事象は認めなかった。手術はSSPPDが8例、肝右葉切除が9例、肝左葉系切除が3例であった。周術期因子として出血量、手術時間、術後在院日数を中央値は、それぞれ1408ml、622分、30日であった。
 1例が術後に膵癌と診断されたため、19例で主要評価項目の根治度について検討するとpCurA 17例、pCurB 2例であった。膵癌を除いた全24例から検討するとpCurA+B 非切除の79.1%(19/24)であった。
【結語】II相試験中間解析からNACRACは現時点では安全と考えられ、組織学的治癒率は高いと考えた。今後、全生存期間、無再発生存期間などを検討し、胆管癌に対する術前化学放射線療法の位置付けを考えていく予定である。
Trial registration: UMIN Clinical Trials Registry (UMIN-CTR) UMIN000001754

キーワード

臓器別:胆嚢・胆道

手法別:手術療法

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