演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

胆管癌に対する術後補助化学療法の効果

演題番号 : O73-2

[筆頭演者]
中郡 聡夫:1 
[共同演者]
矢澤 直樹:1、古川 大輔:1、和泉 秀樹:1、増岡 義人:1、小澤 壯治:1、貞廣 荘太郎:1、安田 聖栄:1

1:東海大学医学部付属病院消化器外科

 

【目的】 胆道癌に対する補助化学療法の効果には明確なエビデンスがなく、また有効であるとする報告がある一方で、無効とする報告もあることからその効果に関するコンセンサスは得られていない。われわれは、胆管癌の予後を改善するための治療戦略として、GEM、S-1、Gemcitabine+S-1(GS)などによる術後補助化学療法を行ってきたので、その成績を後方視的に検討した。また2012年から胆道癌に対する術後補助化学療法(GS療法)の臨床試験を開始したのでその概要を報告する。
【対象と方法】 2000年1月から2013年9月までに当科で切除された胆管癌124例中、入院死亡4例を除いた120例(肝外胆管癌91例、肝内胆管癌29例)を検討対象とした。GEM群・GS群・S-1群の生存率を比較検討した。
【結果】胆管癌術後に補助化学療法を施行したのは50例で、内訳はGS 18例、S-1 14例、GEM 9例、UFT 6例、GC 3例であり、70例には補助化学療法を施行しなかった。補助化学療法施行群の1,3,5年生存率は100%,82%,71%で、手術単独群の78%,52%,42%と比較して有意に(P<0.001)良好であった。
化学療法別の術後1,3,5年生存率を検討したところ、GS群:100%,77%,77%、S-1群:100%,82%,55%、GEM群:100%,78%,78%、UFT群:100%,100%,100%で、各群間には有意差を認めなかった。
胆道癌に対する生存率の向上を目指して術後GS療法の第II相臨床試験を2012年から開始した。対象は組織学的に診断された胆道癌で、主要評価項目は治療完遂割合、副次的評価項目は再発中止例を除く治療完遂割合、有害事象、無再発生存期間、全生存期間である。GEM800mg/m2をday1に投与し、S-1 65mg/m2をday1-7に経口投与し14日を1コースとして6ヶ月間完了するまで施行する。
【考察と結論】 胆管癌では全身状態が良好な場合に補助化学療法が行われることがバイアスとなる可能性はあるものの、胆管癌で術後補助化学療法を施行した群の生存率は、手術単独群よりも有意に良好であった。しかし、GEM群・GS群・S-1群・UFT群間には差を認めなかった。今後、臨床試験によって胆道癌に対するGS療法の有効性を明らかにしてゆく予定である。

キーワード

臓器別:胆嚢・胆道

手法別:化学療法

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