演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

胆道癌死亡と生活習慣との関連性~大規模コホート試験より~

演題番号 : O72-4

[筆頭演者]
大谷 眞二:1 
[共同演者]
渡邉 淨司:1、徳安 成郎:1、坂本 照尚:1、本城 総一郎:1、池口 正英:1、細田 武伸:2、黒沢 洋一:2

1:鳥取大学医学部病態制御外科、2:鳥取大学医学部健康政策医学

 

【はじめに】胆道癌は予後不良の悪性腫瘍であり,早期発見や予防対策が重要である.これまでに高脂肪食の摂取などとの関連性が報告されているが,わが国は多発地域であるにも関わらず大規模な調査研究は十分なされてこなかった.今回,大規模コホート研究(文部科学省がん特定疫学研究領域大規模コホート研究,The Japan Collaborative Cohort Study for Evaluation of Cancer Risk,JACC Study)を用い,胆道癌と生活習慣との関連性について検討したので報告する.
【方法】JACC Studyは1988年から1990年にかけて全国45地区に在住する110,792人(40~70歳)を対象とし,自記式問診票を用いて食習慣,運動習慣,嗜好品等生活習慣に関するデータを収集し,2009年まで追跡したもので,今回,このデータを使用した.エンドポイントを疾病,傷害及び死因の統計分類(ICD-10)に基づき,肝内胆管癌(C221,以下CCC),胆囊の悪性新生物(C23,以下胆嚢癌),その他の胆道の悪性新生物(C24,以下胆管癌)による死亡とした.胆道癌発生や死亡との関連性が疑われる喫煙習慣,飲酒習慣,高脂肪食摂取,body mass index,職業(事務,現場作業,その他)に関して年齢調整したうえでCoxの比例ハザードモデルを用いてハザード比を求めた.有意水準は5%とした.
【結果】女性において胆管癌と高脂肪食摂取,喫煙習慣,現場作業との間にリスクを増加させる関連性が見られた(ハザード比,95%信頼区間はそれぞれ1.87,1.03-3.39;1.56,1.02-2.39;2.23,1.03-4.83).CCCおよび胆嚢癌においては男女ともこれらの因子との関連性は認められなかった.
【考察】これまでの報告では高脂肪食の摂取は胆道癌のリスク因子と言われ,また,喫煙習慣は各種の癌発生の要因としてよく知られている.今回の結果はこれらの研究を支持するものであり,さらに職業の違いが女性の胆管癌死亡に関連している可能性が示唆された.本研究では職種が細かく分類されていない点に限界があり,今後,この点を修正した調査研究が望まれる.

キーワード

臓器別:胆嚢・胆道

手法別:疫学・予防

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