演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

十二指腸乳頭部癌切除例による予後因子の検討

演題番号 : O72-2

[筆頭演者]
富安 真二朗:1 
[共同演者]
田中 洋:1、石川 晋之:1、杉田 裕樹:1、有田 哲正:1、八木 泰志:1、高森 啓史:2、廣田 昌彦:1、馬場 秀夫:3

1:熊本地域医療センター外科、2:社会福祉法人済生会熊本病院外科、3:熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科

 

【背景】胆道癌取り扱い規約が改定され、胆道癌のStageはUICCに準拠した。十二指腸乳頭部癌は胆道癌のなかでも比較的予後良好であり、 リンパ節転移や膵浸潤などが予後因子と報告されている。当院での切除例の治療成績から予後因子を検討した。 【対象および方法】1996年から2013年までに十二指腸乳頭部癌の外科切除を行った67例(男性43例、女性24例)を対象。Stage別にKaplan-Meier法にて生存分析(胆道癌取り扱い規約第5版と6版)を行い、Cox比例ハザードモデルで予後因子や再発危険因子を検討した。 【結果】膵頭十二指腸切除(PD)28例、幽門輪温存膵頭十二指腸切除(PPPD)25例、亜全胃温存膵頭十二指腸切除(SSPPD)14例、平均年齢は、67.1±10.7歳。 1)胆道癌取り扱い規約第5版ではStage : I 22例, II 8例, III 17例, IVa 13例, IVb 7例, fCur : A 52例, B 13例, C 2例であった。乳頭部癌による全体5年生存率(DSS)は65%で, Stage別5年DSSは、I 100, II 80, III 66, IVa 20, IVb 0%であった。尚、全体5年生存率(OS)では59%、Stage別5年OSは、I 90, II 67, III 61, IVa 27, IVb 0%であった。 2)胆道癌取り扱い規約第6版ではStage : IA 22例, IB 12例, IIA 8例, IIB 23例, III 0例, IV 1例であり、Stage別5年DSSはIA 100, IB 100, IIA 18.8, IIB 34, IV 0%であった。 3)リンパ節転移陰性(LN(-)群42例)と陽性(LN(+)群25例) 5年DSSは83%と33%でLN(-)群で有意に予後良好(p<0.0001)。 膵浸潤陰性(panc(-)群42例)と陽性(panc(+)群25例) DSSは85%と27%でpanc(-)群で有意に予後良好(p<0.0001)。十二指腸浸潤陰性(du(-)群28例)と陽性(du(+)群39例) DSSは84%と48%でdu(-)群で有意に予後良好(p=0.0065)。多変量解析ではpanc(+) (p=0.0035, ハザード比(HR)4.6〔95%信頼区間(CI) 1.6-15.3〕)と LN(+)(p=0.0184, HR 3.26〔95%CI 1.2-10.0〕)が独立予後不良因子であった。 また、再発危険因子の検討でも、panc(+) (p=0.0119, HR 4.1〔95%CI 1.3-14.6〕)と LN(+)(p=0.0165, HR 3.60〔95%CI 1.25-11.8〕)が独立再発危険因子であった。 【まとめ】膵浸潤とリンパ節転移がともに独立予後不良因子・独立再発危険因子であった。そのため我々の検討ではリンパ節転移により重きが置かれている胆道癌取り扱い規約第6版より第5版の方が予後を反映している可能性を認めた。

キーワード

臓器別:胆嚢・胆道

手法別:手術療法

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