演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

外陰悪性腫瘍についての臨床及びその治療方法の違いによる予後の検討

演題番号 : O60-6

[筆頭演者]
二神 真行:1 
[共同演者]
横山 良仁:1、庄子 忠宏:2、杉山 徹:2、徳永 英樹:3、八重樫 伸生:3、佐藤 直樹:4、寺田 幸弘:4、小島原 敬信:5、倉智 博久:5、西山 浩:6、藤森 敬也:6、田勢 亨:7、水沼 英樹:1

1:弘前大学医学部附属病院産婦人科、2:岩手医科大学医学部産婦人科、3:東北大学医学部産婦人科、4:秋田大学医学部産婦人科、5:山形大学医学部産婦人科、6:福島県立医科大学医学部産婦人科、7:独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター産婦人科

 

【目的】外陰悪性腫瘍は稀な癌で、治療方法予後についての検討は少なく、論文検索で最大は60例ほどでかつ単一施設の報告である。また標準治療は手術療法とされている。本研究は東北婦人科癌研究会の多施設共同試験として、外陰悪性腫瘍の臨床的背景、治療法、予後を解析した。【方法】2002年から2012年までに診断治療をうけた外陰悪性腫瘍が対象(Paget病も含む) 。各施設IRB承認のもと診療カルテを用いた後方視的検討。【成績】外陰悪性腫瘍は112例で、平均年齢69.8歳、初発症状は外陰部痛44%、性器出血16%。進行期はⅠ期47例、Ⅱ期14例、Ⅲ期32例、Ⅳ期19例。(新FIGO分類も検討したが、細分類されていないものがありⅠ~Ⅳ期として検討。) 組織型では扁平上皮癌64例、Paget病20例、肉腫10例、基底細胞癌、悪性黒色腫各々4例、腺癌3例、疣状癌2例、その他5例。主な初回治療内容は、手術76例、放射線治療18例、化学同時放射線療法11例。外陰部8例、肺3例、膣、鼠径、骨盤内及び傍大動脈リンパ節がそれぞれ2例の21例が再発。FIGO stage別の5年生存率(以下5生率)は、I期91%、Ⅱ期18%、Ⅲ期30%、Ⅳ期42%。組織型別の5生率は扁平上皮癌45%、基底細胞癌と疣状癌80%、肉腫47%。初回治療別の5生率は、手術療法56%、放射線治療30%、化学同時放射線療法(以下CCRT)48%。治療後の効果別の5生率はCR70%でPR,PD例は0%。Cox比例ハザード分析で初回治療効果のみが有意なリスク因子であった。多数を占める外陰扁平上皮癌についての検討では、全64例で平均年齢71.3歳。進行期はⅠ期19例、Ⅱ期11例、Ⅲ期26例、Ⅳ期8例。主な初回治療内容は手術34例、放射線治療16例、化学同時放射線療法11例。手術療法群はⅠ期50%、Ⅲ期41%でⅣ期なし。術後合併症を30%に認め、再発は10例。放射線治療群はⅢ期50%、Ⅳ期13%。皮膚炎を含む合併症は69%、再発5例。CCRT群はⅠ期0%、Ⅲ期37%、Ⅳ期36%。合併症は皮膚炎67%、骨髄抑制が22%、低カリウム性四肢麻痺11%。再発5例。初回治療別の5生率は手術及びCCRT群が48%、放射線療法群は33%。Cox比例ハザード分析では初回治療効果のみが有意な因子であった。【結論】外陰癌の臨床的特徴やその初回治療の差異による5生率の差が明らかになった。全体の57%を占める扁平上皮癌の治療の標準療法とされる手術療法とCCRTの予後が同等であったこと、CCRTの合併症も許容できるものと思われ、今後の外陰扁平上皮癌の標準治療を考える上で重要と思われた。

キーワード

臓器別:その他

手法別:臨床試験

前へ戻る