演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

ロボット支援下および開放性膀胱全摘除術における臨床病理学的パラメーターの比較検討

演題番号 : O54-5

[筆頭演者]
岩本 秀人:1 
[共同演者]
眞砂 俊彦:1、森實 修一:1、八尾 昭久:1、瀬島 健裕:1、武中 篤:1

1:鳥取大学医学部器官制御外科学講座腎泌尿器学分野

 

【目的】当院では2013年5月から、ロボット支援根治的膀胱全摘除術(RARC)を開始し、2014年2月までに10例を経験した。そこで今回我々は、当院で行ったRARCと開放性膀胱全摘除術(ORC)における臨床病理学的パラメーターの比較検討を行った。
【方法】2010年9月から2014年2月までに、筋層浸潤性膀胱癌と診断され、当院で根治的膀胱全摘除術を施行した39例を対象とした。そのうち、10例がRARC群で29例がORC群であった。手術方法や周術期管理などの均一化を図るためORC群は直近の29例を選択した。RARCにおける尿路変向術は全例小切開開腹下に施行した。これら2群における手術成績、周術期合併症、病理組織所見について比較した。2群間の比較にはカイ2乗検定、Mann-Whitney U検定を使用し、P<0.05を有意とした。
【結果】RARC群とORC群において、患者背景では、年齢、性別、BMI(Body mass index)、ASA(American society of anesthesiologists) Score、腹部手術既往の有無に有意差はなかったが、Age-adjusted Charlson Comorbidity ScoreはRARC群で有意に高かった(P=0.042)。手術成績では、術中出血量(平均175ml vs 1072ml; P<0.001)および術中輸血率(10% vs 93%; P<0.001)はRARC群で有意に少なく、常食再開(10日 vs 18日; P=0.024)およびCRP陰性化までの期間(15日 vs 23日; P=0.032)はRARC群で有意に短縮されていた。総手術時間(495分 vs 529分; P=0.258)に有意差は認めなかった。Clavien分類 grade3以上の周術期合併症は、RARC群で1例、ORC群で3例に認められたが有意差はなかった(10% vs 10.3%; P=0.431)。病理組織所見では、RM陽性率(0% vs 7%; P=0.445)、リンパ節摘出個数(平均15.5個 vs 16個; P=0.957)に有意差は認めなかった。
【結論】RARCはORCと比較して同等の病理学的根治性を維持しつつ、併存合併症を有する患者に対しても、より低侵襲な術式として有用であることが示唆された。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:手術療法

前へ戻る