演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

筋層非浸潤性膀胱癌の再発と進展―当院症例での検討―

演題番号 : O54-3

[筆頭演者]
北村 康男:1 
[共同演者]
山崎 裕幸:1、小林 和博:1、斎藤 俊弘:1、川崎 隆:2

1:新潟県立がんセンター新潟病院泌尿器科、2:新潟県立がんセンター新潟病院病理部

 

(目的)筋層非浸潤性膀胱癌は5年で40-70%が膀胱内再発を認め、5-30%の症例では進展を認めることが知られている。今回は当院単独施設での治療成績を検討する。
(対象)初回治療にて治癒を得たと診断した筋層非浸潤性膀胱癌1239例を対象にて検討した。男998例、女241例、平均年齢68.0±12.4歳、平均観察期間2548±1843日(中央値2302日)、pTis、pTa:459例pT1:780例、Grade1;397例、G2;710例、G3:124例で術後膀胱内再発、術後の進展例につき検討を加えた。2007年からは手術日の抗がん剤の膀胱内注入およびpT1G3症例に対する2nd TURをルーチン治療として採用した。なお1239例の全生存率は5年で82.3%、疾患特異的生存率は95.1%であった。(結果)再発に関しては初回治療1239例中590例に再発を認めた。この590例中進展例・膀胱全摘症例や高齢のために十分な治療ができなかった症例を除き、TURBTなどにて治癒の状態が得られた517例を対象に2回目の再発の検討を行った。517例中、312例に再発を認めた。3回目の再発に関しては289例を対象とし163例に再発を認めた。4回目の再発に関しては142例中93例に再発を認めた。5回目は83例を対象とし57例に再発を認めた。5年非再発率では初回は50.1%、2回目は33.6%、3回目37.6%、4回目30.3%、5回目では17.9%であった。進展の定義を再発時の筋層浸潤膀胱癌とすると、初回では再発症例590例中40例、2回の再発では312例中30例、3回目では163例中12例、4回目では93例中6例、5回目では57例中8例に筋層浸潤を認めた。また初回では21例、2回目では13例、3回目では4例で、4回目では4例で、5回目では3例の合計45例が再発後に膀胱全摘術がなされた。(考察)再発回数が多くなるほど再発率は高くなった。手術当日の膀胱内抗がん剤注入・2nd TURの採用で再発率は低くなる傾向があった。初回治療で筋層非浸潤癌であった1239例中96例(7.75%)で再発時に筋層浸潤癌を認めた。再発・進展の可能性が高い症例には術後のfollowをより厳密にする必要があると思われた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:内視鏡手術

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