演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

新規筋層非浸潤性膀胱癌患者に対するNBIを用いたTURisの検証

演題番号 : O54-2

[筆頭演者]
三田 耕司:1 
[共同演者]
小畠 浩平:1、加藤 昌生:1

1:広島市立安佐市民病院泌尿器科

 

【目的】新規筋層非浸潤性膀胱癌(non-muscle-invasive bladder cancer: NMIBC)に対するNarrow Band Image(NBI)を用いたTransurethral resection in saline (TURis)の有用性を検証する。
【対象】2012年4月から2014年1月までにOlympus社製Visera EliteでNBIを用いてTURisを施行したNMIBC新規症例のうち、術後追加治療を行わずに無治療で経過観察を行った50例を対象とした。術後膀胱内注入療法や2nd TURなどの後療法を行った症例、および過去に上部尿路を含む尿路癌の既往を有する症例はすべて除外した。
【方法】膀胱内を従来のWhite light image(WLI)、NBIで系統的観察を行い、正常所見を含む多部位粘膜生検を行い、いずれの陽性部位もすべてTURした。NBI、WLIの所見と生検した病理組織をそれぞれ、感度=陽性所見のうち癌個数/癌総数、特異度=陰性所見のうち非癌個数/非癌総数、陽性的中度=陽性所見のうち癌個数/陽性所見総数、陰性的中度=陰性所見のうち非癌総数/陰性所見総数、と定義した。術後の経過観察は3ヶ月毎の膀胱鏡およびCTを行い、組織学的な尿路癌の確認がなされた時点を再発と定義した。
【結果】年齢74歳(39-98歳)、性別は男女比46例:4例、尿細胞診は陰性34例、偽陽性4例、陽性10例、病理学的所見はpT1:11例、pTa:39例、CIS随伴病変あり:13例、なし:37例、分化度はhigh grade:35例、low grade:15例であった。生検は322カ所施行し81カ所から尿路上皮癌を検出した。NBI陽性総数は106、WLI陽性総数は73であり、NBI、WLIにおけるそれぞれの感度は93.8%、75.3%、特異度は87.6%、95.0%、陽性的中度は71.7%、83.6%、陰性的中度は97.7%、92.0%であり、NBIの陽性所見はWLIのそれに比較し尿路上皮癌組織を有意に多く網羅していたが、非尿路上皮癌組織を陽性と判断した割合が有意に高かった。術後1年以上の観察期間を有する24例のうち1年時の非再発率は83%(20例)であった。
【結論】NBIの陽性所見の認識は比較的容易でNBIを用いたTURisにより従来のWLIでは認識できなかった癌組織を補足し癌の取り残しを有意に減少させることから術後非再発率の向上が期待できる。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:内視鏡手術

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