演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

進行大腸癌3次治療のイリノテカン併用パニツムマブ短時間投与の多施設共同第II相試験

演題番号 : O50-5

[筆頭演者]
秋吉 宏平:1 
[共同演者]
濱口 哲弥:1、吉村 健一:2、安井 久晃:3、酒井 元:4、赤塚 壮太郎:5、小川 浩平:6、平井 聡:7、長井 祐志:1、島田 安博:1

1:独立行政法人国立がん研究センター中央病院、2:京都大学医学部附属病院、3:独立行政法人国立病院機構京都医療センター、4:社会福祉法人恩賜財団済生会支部東京都済生会東京都済生会中央病院、5:独立行政法人労働者健康福祉機構横浜労災病院、6:富山県厚生農業協同組合連合会高岡病院、7:富山県立中央病院

 

【背景】パニツムマブ(Pmab)は転移性大腸癌の標準治療薬の一つである。本邦において3次治療におけるイリノテカン(CPT-11)との併用のデータは少ない。進行大腸癌3次治療におけるPmab+CPT-11併用療法の有効性を評価するために、多施設共同第II相試験を計画した。付随試験として、外来化学療法における利便性の向上を目的としたPmabの短投与時間の安全性を評価した。【方法】2011年1月から2011年12月にかけて14施設で患者登録を行った。対象は、5-FU系薬剤、CPT-11、オキサリプラチン抵抗性のKRAS野生型切除不能進行・再発大腸癌患者であり、Pmab+CPT-11併用療法(Pmab 6mg/kg+CPT-11 150mg/m2、2週毎)を行った。Primary endpointは奏効割合(ORR)、secondary endpointsは無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、有害事象発生割合(AE)とした。有効性評価はRECISTv1.0を用いて4サイクル毎に評価した。Pmabは、初回60分、2回目30分、3回目以降15分で投与した。皮疹予防のため、予防的スキンケアを行った。【結果】登録症例は43名。患者背景は、年齢中央値 62歳(32-75)、男/女25/18、PS(0/1)23/20、原発部位 結腸/直腸20/23であった。ORRは18.6%(95%信頼区間(CI):8.4-33.4%)、病勢制御割合(DCR)は67.0%(95%CI:53.4-81.5%)であった。PFS、OSはそれぞれ5.8カ月(M)(95%CI:3.3-8.4M)、13.6M(95%CI:10.8-16.5M)であった。Pmab短時間投与を行った症例数は60分/30分/15分が43/40/34例、投与回数は60分/30分/15分が62/55/187回であり、infusion-related reaction(IRR)は全く認めなかった。Grade3以上の有害事象は食欲不振 12%、口内炎 5%、下痢 7%、疲労 7%、ざ瘡様皮疹 7%、爪囲炎 5%、白血球減少9%、好中球減少 9%、低ナトリウム血症 2%、低マグネシウム血症 2%であった。【結論】本研究の結果はORRがやや低いものの、DCR、PFS, OSやAEは先行するGERCOR試験(Andre, T. et al Ann Oncol 2013)とほぼ同等の成績でありKRAS野生型進行大腸癌の3次治療における治療の選択肢のひとつとなりうる。また、Pmabの短時間投与においてIRRの出現はなく、実地臨床に慎重に導入可能であると考えられる。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:臨床試験

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