演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

術前血清Na値およびHb値による上部尿路上皮癌の術前予後予測モデルの検討

演題番号 : O49-4

[筆頭演者]
藤田 和利:1 
[共同演者]
山本 致之:3、中田 渡:1、佐藤 元孝:1、谷川 剛:2、永原 啓:1、植村 元秀:1、中井 康友:1、松宮 清美:3、山口 誓司:2、野々村 祝夫:1

1:大阪大学大学院医学系研究科泌尿器科、2:地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立急性期・総合医療センター、3:財団法人大阪府警察協会大阪警察病院

 

目的:上部尿路上皮癌患者において術前のパラメーターのみを用いた予後予測モデルを検討した。
対象:腎尿管全摘除術を大阪大学付属病院および大阪府立急性期総合医療センターで施行された226例と大阪警察病院で施行された80例を対象とした。術前の情報である年齢、ECOG Performance status、尿細胞診、画像所見(水腎症有無、CT所見)、術前血液生化学検査値を用いて癌特異的生存率(CSS)について後方視的に解析した。
結果:226例の検討で、単変量解析では臨床病期T分類、術前ヘモグロビン値、CRP値、ナトリウム値、アルブミン値が CSSと有意に関連した。多変量解析でナトリウム値、ヘモグロビン値が有意な因子として残った(P<0.05)。術前ナトリウム値(<141mEq/L)およびヘモグロビン値(正常未満)を用いて3群に分けたところ、低リスク群(0因子)、中リスク群(1因子)、高リスク群(2因子)の5年生存率はそれぞれ96.5%、75.5%、47.0%であった。また多変量回帰分析にて、この予後予測モデルはpT3以上および脈管侵襲陽性と有意に関連していた(p <0.01)。最後に、この予後予測モデルを大阪警察病院の80例を用いて妥当性を検討したところ、低リスク群、中リスク群、高リスク群の5年生存率はそれぞれ100%、81.4%、67.4%であった(Log-rank test, P<0.05)。
結論:日常診療で簡便に測定されている術前の血清ナトリウム値とヘモグロビン値は上部尿路上皮癌の術前予後予測因子であった。この予後予測モデルが術前化学療法を施行すべき患者の選択に役立つか更なる検討が必要である。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:バイオマーカー

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