演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

外来でのがん検診受診の確認は、がん検診受診率向上につながる

演題番号 : O4-2

[筆頭演者]
吉田 雅行:1,2 
[共同演者]
諏訪 香:1、鈴木 やすよ:1、滝浪 實:2、山口 智之:2

1:社会福祉法人聖隷福祉事業団総合病院聖隷浜松病院乳腺科、2:浜松市医師会

 

【はじめに】外来通院中の患者さんは「全身をチェックしてもらっているので安心」と思い込む方も少なからずある。定期的にがん検診を受けていたのに、病院受診を契機に止める方も見受けられる。中には、通院中に乳腺以外の進行がんが見つかり、互いに心を痛めることもある。そこで、2008年11月から、外来受診時にがん検診と特定健診の受診の有無を確認している。今回は、がん検診受診の有無の確認が受診者の行動変容に繋がり、乳がん以外のがん検診受診率が向上しているかの検証を目的にカルテ閲覧した。また、がん検診受診率向上に向けた医師会の役割を質問したアンケート調査で興味深い結果を得たので報告する。【対象・方法】①対象は2009年1月5日以降の外来受診者の内、自己検診、がん検診、特定健診の受診の有無を確認した連続50名。方法は自己検診・乳がん以外(胃・大腸・肺・子宮)のがん検診(検査)および特定健診受診の有無を確認し、2009年の初回と2009年~2013年10月現在までの年毎に各項目毎の受診率を算出した。②全医師会員にアンケート調査を実施し「がん検診受診率向上の啓発の役割はかかりつけ医として担う事が妥当か?」を質問した。【成績】①対象が主に乳癌術後患者のため、自己検診と肺は、2009年初回から各々81.8、89.2%と80%以上で、経年的に更に高率を維持した。子宮がん検診も術後内分泌療法の影響のため勧めており、初回55.9%と50%をすでに超え、経年的に70~80%前後の高水準を維持した。胃、大腸、特定健診は、2009年初回は、各々29.7、27、32.4%と一般的な受診率に近く低率だが経年的に上昇し、目標の50%を遥かに超え70%前後(2013年胃67.6%、大腸73.5%、特定健診76.5%)となった。精密検査機関の外来で行なうがん検診啓発活動による検診受診率の上昇効果が確認された。 ②回答率は44.7%で「がん検診受診率向上の啓発の役割はかかりつけ医として担う事が妥当か?」に対し「はい」80%、「いいえ」11.9%と殆どの医師会員は、かかりつけ医が、「がん検診啓発の役割を担う事が妥当と考えている事が確認された。【結論】精密検査機関の外来でのがん検診受診啓発活動により、がん検診受診率向上が認められ、医師会員へのアンケート調査で80%が「がん検診受診率向上の啓発の役割はかかりつけ医として担う事が妥当」と回答したことから、米英国と同様、かかりつけ医のがん検診啓発活動により地域のがん検診受診率向上が期待出来る。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:疫学・予防

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