演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

下肢原発悪性黒色腫に対するセンチネルリンパ節同定検査における骨盤内リンパ流の検討

演題番号 : O37-1

[筆頭演者]
寺本 由紀子:1 
[共同演者]
中村 泰大:1、山本 明史:1

1:埼玉医大国際医療センター皮膚腫瘍科・皮膚科

 

われわれは、2009年から2013年の5年間で下肢原発悪性黒色腫28例に対し、dynamic lymphoscintigraphyおよびSPECT/CTを用いてセンチネルリンパ節同定検査を行った。方法は、手術前日に99mTc-スズコロイドを原発巣周囲に投与し、投与直後からdynamic lymphoscintigraphyにてリンパ流の観察を行った。その約4時間後にSPECT/CTを撮影し、センチネルリンパ節を同定した。これによりリンパ流とセンチネルリンパ節の位置を正確に同定し、さらに、骨盤内へのリンパ流について検討した。
結果は、鼠径リンパ節を介さず直接骨盤内リンパ節へ流れた症例を1例認めた。また、dynamic lymphoscintigraphyで鼠径リンパ節の次にsecond-tier nodeとして骨盤内リンパ節が描出された症例は8例(28.6%)であった。dynamic lymphoscintigraphyで骨盤内リンパ節が描出されなかった症例で、4時間後のSPECT/CTで骨盤内リンパ節が描出された症例は12例(42.6%)であり、合計20例においてSPECT/CTで骨盤内リンパ節が描出された。
欧米ではL. Kretschmerらが同様の検討を29例で行っており、われわれの結果とほぼ同様のリンパ流を確認している(L. Kretschmer, et al. Eur J Cancer 2003; 39: 175-183)。また、van der Ploegらは、second-tier nodeの位置により鼠径・骨盤内リンパ節の郭清範囲を決定し、その再発や予後について検討を行っている(van der Ploeg, et al. Ann Surg Oncol 2008; 15: 1485-1491)。日本では欧米とは異なり下肢原発悪性黒色腫のうち足底原発がほとんどを占めており、足底以外の原発巣からのリンパ流と異なる可能性もある。今後もさらに症例を集積することで、日本人のALMに対する鼠径・骨盤リンパ節郭清術の郭清範囲の確立に役立つものと考えられる。

キーワード

臓器別:皮膚

手法別:手術療法

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