演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

サイバーナイフVSIによるマーカーレス肺腫瘍動体追尾照射

演題番号 : O29-8

[筆頭演者]
馬屋原 博:1 
[共同演者]
松尾 圭朗:1,2、原田 文:1、西村 英輝:1,2、中山 雅央:1、上原 和之:1、尾方 俊至:1、江島 泰生:1,2、宮脇 大輔:2、上薗 玄:2、佐々木 良平:2、石田 淳:3、藤井 正彦:3

1:神戸低侵襲がん医療センター放射線治療科、2:神戸大学医学部附属病院放射線腫瘍科、3:神戸低侵襲がん医療センター放射線科

 

【背景と目的】
当院では2013年4月よりCyberknife VSI(以下、CK)を用いて動体追尾照射技術による体幹部定位放射線治療(SBRT)を行っている。X線透視にて視認性が良好な肺腫瘍の場合,CKは金属マーカーの肺内留置を必須とせず、腫瘍陰影を直接認識することにより自由呼吸下に動体追尾照射を行うことが可能である。CKは肺腫瘍に対するマーカーレス動体追尾照射技術に関して、薬事承認を得た世界唯一のシステムであるが、国内での経験例はまだ限られている。当院における肺腫瘍に対するマーカーレス動体追尾照射について報告する。
【方法】
平成25年4月~平成26年1月まで開院後10カ月間の肺腫瘍に対するCK治療症例を解析した。2方向透視で腫瘍陰影認識が可能な場合にXLT(X-sight Lung)を、1方向透視のみで認識可能な場合にLOT(Lung Optimized Treatment)と呼ばれるモードを使用した。呼吸性移動を伴う腫瘍に対する動体追尾照射を行う場合、当院ではリニアック呼吸同期照射用モニターシステムによる監視下で撮像した安静呼気+吸気止め計画用CTを基本とし、10呼吸位相に再構成した4DCTを加えることによりTargetを決定している。平成26年7月よりXLT/ LOTによる動体追尾照射が可能かどうかを判定するLOT Simulation機能が導入され、マーカーレス動体追尾照射が可能かどうかの事前検証が可能となった。
【結果】
CKによる肺がんSBRT症例は解析期間中、34例(原発25例、転移9例)であった。34例中、XLT/LOTによる動体追尾照射がそれそれ12/3例に対し適用可能であった。他の14例に対しては金属マーカーを留置の上、Synchronyによる動体追尾照射を行った。呼吸性移動の小さい5例は椎体トラッキングによる照射を行った。15例の肺腫瘍に対してLOT Simulationを適用したところ、うち8例でXLT, 2例でLOTによるマーカーレス動体追尾照射が可能と判定された。初回照射中の間歇的モニター透視によってシステムが判定した予測追尾誤差(correlation error)はXLT/LOTのいずれにおいても平均約1㎜と小さな値を示し、金属マーカー留置例と比較して明らかな差を認めなかった。
【結論】
CKを用いることにより肺腫瘍に対する動体追尾照射が簡便に施行できた。マーカーレス動体追尾照射が可能であれば、金属マーカー留置に関わる患者負担が大きく低減する。経過観察期間が短いため、まだ治療成績や有害事象を評価できる段階ではなく、現在,厳重な外来経過観察を継続中である。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:放射線治療

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