演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

Stage Ⅳ胃癌に対する集学的治療としての分割DCS療法の検討

演題番号 : O19-5

[筆頭演者]
小野寺 真一:1 
[共同演者]
佐々木 欣郎:1、久保 僚:1、大友 悠:1、倉山 英豪:1、井原 啓佑:1、上野 望:1、志田 陽介:1、室井 大人:1、里村 仁志:1、大塚 吉郎:1、中島 政信:1、山口 悟:1、加藤 広行:1

1:獨協医科大学第一外科

 

【背景】Stage IV胃癌に対する標準治療は化学療法であるが、抗腫瘍効果の高いレジメンが開発されるようになり、奏効例に対する外科的治療の報告も増えている。Docetaxel(DOC)、Cisplatin(CDDP)およびS-1の3剤併用療法(DCS療法)は高い奏功率が報告されているが、一方で血液毒性を主体とした有害事象が問題となる。副作用を軽減するために投与法を工夫した分割DCS療法は、忍容性に優れており、Stage IV胃癌に対する治療成績を検討した。
【対象と方法】前治療歴のない遠隔転移陽性(M1)症例のうち、年齢20歳以上75歳以下、PS 0-2、経口摂取可能、主要臓器障害がない症例で、分割DCS療法を2コース以上施行した15例を対象とした。臨床試験第I相試験の結果をもとにDOC 35mg/m2とCDDP 35mg/m2をday1, 15に投与、S-1 80mg/m2は2週投与2週休薬の4週1コースとして投与した。
【結果】男性:14例、女性:1例、平均年齢は57.5歳。肉眼型は3型:11例、4型:4例、M1因子は腹膜転移:7例、大動脈周囲リンパ節転移:6例、左鎖骨上窩リンパ節転移:3例、肝転移:3例、骨転移:1例、皮膚転移(臍転移)1例(重複あり)であった。2例で化学療法前に審査腹腔鏡を施行した。平均観察期間は673日で、全15症例の平均投与コース数は6.1コース(2-12)であった。Grade 3/4の有害事象として白血球減少:7例(46.7%)、好中球減少4例(26.7%)、下痢:4例(26.7%)、食欲不振:1例(6.7%)を認めたが、発熱性好中球減少症は認められなかった。治療効果判定はPR:2例(13.3%)、Non- CR/Non- PD:3 例(20.0%)、PD:10例(66.7%)で、7例が原病死している。無増悪生存期間(PFS)中央値は365日であった。DCS療法後に手術を施行したのは5例(33.3%)で、そのうち3例(60%)にR0手術が可能であった。組織学的効果判定はGrade 3が1例、Grade 2が4例であった。切除例のPFS中央値は580日で非切除例の341日を上回っていた。多発骨転移症例には放射線療法も行った。
【結語】分割DCS療法は忍容性、安全性に優れており、Stage IV胃癌に対しても手術を含む集学的治療により治療成績の向上が期待される。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:集学的治療

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