演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

StageⅢ胃癌に対する術後補助化学療法としてのDTX+S-1療法(6か月間)のphaseII試験

演題番号 : O19-2

[筆頭演者]
川瀬 朋乃:1 
[共同演者]
木村 豊:1、松山 仁:2、今村 博司:3、藤谷 和正:4、藤田 淳也:5、飯島 正平:6、田村 茂行:7、上田 修吾:8、川端 良平:1、下川 敏雄:9、黒川 幸典:10、佐藤 太郎:10、辻中 利政:11、古河 洋:12

1:市立堺病院、2:八尾市立病院、3:市立豊中病院、4:地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立急性期・総合医療センター、5:NTT西日本大阪病院、6:公立学校共済組合近畿中央病院、7:独立行政法人労働者健康福祉機構関西労災病院、8:公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院、9:山梨大学、10:大阪大学大学院医学系研究科、11:市立貝塚病院、12:近畿大学医学部附属病院

 

【背景】治癒切除されたstage II, III胃癌に対しては、術後1年間のS-1投与が標準的な補助化学療法である。しかしながら、stage III症例ではS-1投与による予後の改善の効果は低いと報告されている。一方、ドセタキセル(DTX)とS-1との併用(DS療法)は、進行・再発胃癌に対し、S-1単剤を上回る高い腫瘍縮小効果とより長い生存期間が報告されており、既にわれわれは、phase II試験(OGSG0604)において、stage III胃癌におけるDS療法の3ヶ月間の完遂率がS-1単剤と遜色のないことを示している(77% vs 87%)。長期に安全に継続投与できる殺細胞効果の高い補助化学療法の開発は、胃癌患者の予後改善を図るために重要である。そこで、stage III胃癌を対象に、術後補助化学療法としてのDS療法の6ヶ月間投与の実施可能性を評価することとした。
【対象と方法】治癒切除されたstage III胃癌(胃癌取り扱い規約第13版)症例に対し、術後45日以内に、DS療法(S-1: 80g/m2, day1-14, DTX: 40mg/m2, day1,q21days)を開始し、6カ月間継続した後、S-1単剤療法(S-1: 80mg/m2, day1-28, q42days)を6カ月間施行した。Primary endpointは、治療開始6ヶ月後の治療完遂率、 Secondary endpointは、有害事象、無病生存期間、全生存期間、1年後の治療完遂率とした。目標症例数は60例で、S-1の6ヶ月間投与の完遂率が78%と報告されていることから、6ヶ月間投与の閾値完遂率を50%、期待完遂率を68%とした。【結果】2010年12月から2012年12月の間に62 例が登録された。男性/女性;41/21例、年齢中央値;63.5歳 (範囲;30-79)、 stage IIIA / IIIB;32/30例であった。治療開始6ヶ月後の治療完遂率は、77.4% (95% CI 65.0-87.1%, P<0.001)であった。有害事象に関しては、血液毒性では、Grade 4 の好中球減少を19%に認めるものの、Grade 3以上の発熱性好中球減少症は認めなかった。Grade3以上の非血液毒性は、倦怠感10%、食欲不振18%、下痢2%、悪心2%であった。【まとめ】stage III胃癌の補助化学療法として、DS療法は治療完遂率が高く認容性が高かった。DS療法および逐次的S-1単剤療法はstage III胃癌に対する最適な補助化学療法を検証するphase III 試験の候補となるレジメンであると考える。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:臨床試験

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