演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第52回・2014年・横浜
 

三次治療以降のKRAS野生型Cetuximab投与例でのGlasgow Prognostic Score(GPS)の有用性

演題番号 : O14-2

[筆頭演者]
結城 敏志:1 
[共同演者]
小松 嘉人:2、原田 一顕:1、福島 拓:2、佐々木 尚英:1,3、小林 良充:1,4、辻 靖:5、成瀬 宏仁:6、奥田 博介:7、藤川 幸司:8、細川 歩:9、山本 文泰:10、工藤 峰生:11、坂田 優:12、坂本 直哉:1

1:北海道大学病院消化器内科、2:北海道大学病院腫瘍センター、3:市立稚内病院内科、4:独立行政法人労働者健康福祉機構釧路労災病院内科、5:KKR札幌医療センター斗南病院腫瘍内科、6:市立函館病院消化器内科、7:社会医療法人恵佑会札幌病院腫瘍内科、8:独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター消化器内科、9:富山大学医学部第三内科、10:苫小牧市立病院消化器内科、11:社会医療法人北楡会札幌北楡病院消化器内科、12:三沢市立三沢病院CEO

 

背景
CRPと血清アルブミン(Alb)に基づいたGlasgow Prognostic Score (GPS)は殺細胞性抗癌剤治療を受ける症例を対象として、治療開始前の予後因子となることが報告されている。しかし、三次治療以降にCetuximabベースの化学療法を行う症例に関して、GPSが予後を規定する因子となるかは報告されていない。
 
方法
全27施設が参加して行ったCetuximab使用症例における後方視的研究(HGCSG0901)に登録された全269例のうち、KRAS野生型で5-FU/Oxaliplatin/Irinotecanに不応/不耐となり、過去に抗EGFR抗体薬の投与歴がない切除不能進行結腸直腸癌症例を対象とし、その中でも治療開始前にCRP/Alb測定が実施されている症例を本解析の対象とした。生存解析はKaplan-Meier法を用い、全生存期間に関して単変量解析/多変量解析を行った。
 
結果
上記適格基準を満たした症例は269例中、123例であり、解析対象例の生存期間中央値は9.9ヶ月であった。GPS別の生存期間に関しては、GPS 0(n = 59):13.1ヶ月、GPS 1(n = 32): 8.4ヶ月、GPS 2(n = 32):6.5ヶ月であった。各risk群別の比較ではGPS 0とGPS 2 (p < 0.001)、GPS 1とGPS 2 (p = 0.032)の間には統計学的有意差を認めたが、GPS 0とGPS 1の間には有意差を認めなかった(p=0.065)。単変量解析でp=0.2以下であったPS、転移時期(同時性/異時性)、原発切除(有/無)、治療レジメン(Irinotecan併用/単剤)、転移臓器個数(1臓器/2臓器以上)を加え、Cox比例ハザードモデルを用いて多変量解析を行ったところ、PS、転移臓器個数に加えて、GPSでも予後を反映する傾向を示した(GPS 0 vs 1:ハザード比 1.271, 95%CI 0.803-2.012, p= 0.306 / GPS 0 vs 2:ハザード比 1.866, 95%CI 1.131-3.079, p= 0.015)。
 
結語
今回の検討においてGPSが三次治療以降のCetuximab投与例においても独立した予後規定因子となる可能性が示された。今後は前向き研究においての検証が望まれる。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:分子標的治療

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