演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

Vero4DRTを用いた動体追尾肺定位放射線治療の初期治療成績

演題番号 : O47-5

[筆頭演者]
植木 奈美:1 
[共同演者]
松尾 幸憲:1、高山 賢二:2、中村 光宏:1、宮部 結城:1、田邊 裕朗:3、金子 周史:1、溝脇 尚志:1、門前 一:1、澤田 晃:4、小久保 雅樹:2,5、平岡 真寛:1

1:京都大院放腫・画応、2:先端医療セ放治、3:先端医療セ放技、4:京都医療科学大放技、5:神戸医セ中央市民放治

 

【背景・目的】Vero4DRT(MHI-TM2000)は新規画像誘導放射線治療装置であり、あらゆる角度から同時撮影できる2対のkV X線透視や治療ビームを用いて病巣位置を画像化するEPIDなどの優れたイメージングシステムと、高精度な照射を行う首振り可能な小型の加速管を備えている。これらの機能を用いて呼吸性移動の大きい腫瘍をリアルタイムにモニタリングしながら動体追尾照射を行うことが可能である。本研究ではVero4DRTを用いた肺定位放射線治療における動体追尾照射の初期治療成績を報告する。
【方法】対象は2011年9月から2013年1月までの期間に肺腫瘍に対し動体追尾肺定位放射線治療を施行した12例で、年齢中央値:83歳(60-87)、男性/女性:10例/2例、原発性肺癌/転移性肺癌:9例/3例、腫瘍サイズは20 mm以下 /20 mm-30 mm/30 mm<:4例/6例/2例、呼吸性移動中央値:16.8 mm(11.3-33.5)。治療計画施行前に気管支鏡下で腫瘍近傍に金マーカーを留置し、呼気息止めCT上でGTVを描出して症例毎の追尾精度を考慮したPTV trackingを作成した。処方線量はアイソセンターで48 Gyもしくは56 Gyを4分割、6MVX線で6-8門のnoncoplanar beamを用いて治療計画を行った。従来のITV+5 mmで作成したPTV staticに対しても同様の治療計画を行い、肺線量を比較した。毎回治療前には腫瘍の動きと腹部表面の動きの相関モデルを作成し、治療中はX線透視とEPIDで腫瘍位置をモニタリングして正確に追尾できていることを確認しながら腹部の動きに基づいて照射を行った。
【結果】PTV trackingはPTV staticに対して33.2%小さく(平均値42.9 cc vs 62.5 cc)、四次元線量計算で肺V20は21.3%低減されていた(平均値3.9% vs 5.2%)。治療所要時間は平均37分であった。経過観察期間中央値7.7ヶ月(2.1-19.2)で全例局所制御されており、有害事象はGr2肺臓炎を1例、Gr1皮膚炎を1例で認めた。
【結論】Vero4DRTを用いた肺定位放射線治療における動体追尾照射は治療時間の延長なく肺線量低減が可能な有用な治療法である。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:放射線治療

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