演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

乳癌癌性髄膜炎の治療経験

演題番号 : P28-7

[筆頭演者]
佐川 庸:1 
[共同演者]
松岡 欣也:1

1:愛媛県立中央病院・乳腺・内分泌外科

 

はじめに:乳癌癌性髄膜炎(髄膜癌腫症)はまれな病態であるが、その予後は極めて不良であり、標準治療はいまだ確立されていない。今回、乳癌癌性髄膜炎に対し、ベバシズマブ+パクリタキセルを投与し、QOLの改善が得られた2症例を経験したので報告する。症例1:46歳、女性。2014年3月、右乳癌に対し、Bt+Ax施行。小葉癌+硬癌(混合型)、pT3N3aM0、Luminal・(硬癌成分はHER2陽性)であった。EC⇒TXT+ハーセプチン投与終了後、早期に頭痛、嘔吐出現。MRIでは、小脳・橋・中脳・脊髄にびまん性の造影効果が認められた。また髄液検査で、乳癌細胞が検出された。ベバシズマブ+パクリタキセルを投与し、同部の造影効果が改善した。自覚症状は、2コース目には改善し、現在5コース目施行中であるが、外来通院加療中である。症例2: 61歳、女性。2009年3月、右乳癌に対し、Bt+Ax施行。硬癌、pT1N1M0、Luminalタイプであった。AI投与5年終了とほぼ同時に、肝・骨転移出現。フルベストラント⇒エリブリンにてSDを維持していたが、2016.02、頭痛、嘔吐出現し入院。MRIでは、小脳・大脳の脳表に異常造影効果を認めた。ベバシズマブ+パクリタキセルを投与し、自覚症状は1コース終了時には改善し、退院可能となった。考察: 癌性髄膜炎に対し、2007年にはカぺシタビンによる7例(脳転移4例を含む)の治療報告があり、PFSは8か月であった。ベバシズマブ+パクリタキセルの有効性に関しては、2009年に4例のケースレポートが報告されており、平均9か月のレスポンスが得られている。今回経験した2例も比較的早期に症状緩和が得られており、本症に対する有用な治療法と思われた。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:分子標的治療

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